外国人妊婦をサポートする実践型ワークショップ
特定非営利活動法人アジア人文文化交流促進協会(JII)は、外国人妊婦とそのパートナーを対象に、聖路加国際大学で出産や産後についての英語でのワークショップを開催します。このワークショップは、2025年の10月11日と11月29日に予定されており、異文化看護の専門家である五十嵐ゆかり教授が講師を務めます。
課題に直面する外国人妊婦たち
日本で出産を迎える外国人妊婦にとって、慣れない環境は大きなチャレンジです。言葉の障壁や文化の違いから、医療機関とのやり取りが難しく、不安が募ります。多くの日本の病院では両親学級が行われていますが、言語の問題から外国人向けの情報提供は限られています。その結果、出産の流れや母子保健制度、産後の体の変化に関する情報を知ることが難しく、育児のスタートに戸惑うことが少なくありません。さらに、文化的な違いは孤独感を生む要因ともなり、支援を受ける機会を逃してしまいます。
ワークショップの開催とその意義
JIIでは、こうした課題を解決するために、2023年から外国人妊婦向けのワークショップを開催しています。これまで15カ国以上の妊婦が参加し、多くの参加者が「安心して出産できるようになった」「不安が解消された」「パートナーとしての役割が理解できた」といったポジティブな感想を寄せています。
ワークショップは英語で進行し、参加者同士が情報交換を行いながら、実践的に出産や育児の知識を深めていきます。教材や育児グッズの見本、ビデオなども活用し、充実した内容が提供されます。
講師の紹介
今回のワークショップは、聖路加国際大学の五十嵐ゆかり教授が担当します。五十嵐教授は、外国人女性やその家族との出産・育児支援の経験が豊富で、20言語に対応した「ママと赤ちゃんのサポートシリーズ」を監修しています。専門的な知見をもとに、外国人妊婦が日本で安心して出産し、産後の生活を送れるよう支援しています。
ワークショップ詳細
ワークショップは以下の通り開催されます。
- - 日時: 2025年10月11日(土)午前10時〜12時および11月29日(土)午前10時〜12時(同一内容)
- - 場所: 聖路加国際大学大村進・美枝子記念聖路加臨床学術センター(東京都中央区築地3-6-2)
- - 対象: 妊娠24週目以降の外国人妊婦20名(各回)
- - 参加費: 1人:600円 / ペア割引:1000円
- - 講師: 五十嵐ゆかり教授(聖路加国際大学大学院看護研究科ウィメンズヘルス・助産学)
- - 応募締切: 各開催日の1週間前(定員に達し次第締切)
- - 申込方法: こちらのフォームから申請
組織の紹介
特定非営利活動法人アジア人文文化交流促進協会(JII)は、東京都目黒区に位置し、多文化共生の理念を基に活動しています。代表は石川憲彦氏で、2010年の設立以来、文化的背景に配慮した支援を行っています。公式ホームページでは、団体の理念や活動内容が詳しく説明されています。
公式HPはこちら
このワークショップは、外国人妊婦が日本での出産を自信をもって迎えられるためのサポートを提供します。参加者が安心して育児をスタートできる環境づくりに寄与することを目指しています。