AIガバナンスの新展開
2025-04-18 21:20:53

富士通とAKOS AIが共同でAIガバナンスプラットフォームの提供を開始

富士通とAKOS AIが新たなAIガバナンスプラットフォームを提供



最近、富士通株式会社はイタリアのスタートアップ企業であるAKOS AIに、同社が開発したAIトラスト技術のライセンスを提供し、AIガバナンスプラットフォーム「AKOS HUB」の開発を支援することを発表しました。この取り組みは、2024年8月に発効したヨーロッパ連合のAI規制法に準拠したリスク管理を目指し、企業や団体が安全かつ信頼できるAIシステムの導入を進めるためのものです。

AIトラスト技術とは



富士通のAIトラスト技術は、AIサービス「Fujitsu Kozuchi」のコア技術として、AIシステムの公平性やリスク管理を評価・改善するための取り組みの一環です。この技術は、企業がAIを導入する際のリスクを軽減し、法的な義務を果たすためのサポートを提供します。AKOS AIが開発したAKOS HUBでは、この技術が活用され、企業がAIシステムを安全に運用するためのサービスが提供されます。

AKOS HUBの特徴



AKOS HUBは、さまざまな業界や規模の企業に対応したノーコード/ローコードツールを提供し、AIの公平性やリスク管理を支援します。具体的には以下のようなパッケージが提供されます:

1. EU AI規制法準拠支援パッケージ ─ AIシステムのリスクレベルを把握し、必要な対応を簡素化するためのツールです。
2. AI倫理影響評価パッケージ ─ ステークホルダー間の関係を基に潜在的な倫理リスクを評価する機能があります。
3. AIリスク評価パッケージ ─ AIシステムの全ライフサイクルを通じた効率的なリスク管理を支援します。
4. AI公平性検証パッケージ ─ AIモデルのバイアス分析を行うためのツールが揃っています。
5. LLMバイアス診断パッケージ ─ 大規模言語モデルに関連するバイアス評価が可能です。

このように、多様なサービスが提供されることで、企業はAIシステムの導入に伴うリスクを損なうことなく、持続可能な成長を遂げることが期待されています。

AI規制法の影響



EUのAI規制法はAIシステムをリスクレベルに応じて分類し、最も高い許容できないリスクを持つシステムの利用を禁止するなど、安全なAI利用を促進するための法的枠組みです。この規制に対応するため、企業は透明性の確保や適切なリスク管理システムを導入する必要があります。AKOS AIによる新サービスの導入により、企業はこれらの要件に柔軟に対応できるでしょう。

未来の展望



今後、富士通とAKOS AIは、企業が直面する新たな脅威や攻撃に対応するため、さらなる技術開発を進めつつ、持続可能な成長を実現するAIの展開を目指していくとしています。これにより、安全で信頼性の高いデジタル社会の構築が期待されています。

富士通とAKOS AIの取り組みは、企業にとって新たな可能性を示すものとなり、責任あるAIの利用を推進する重要な一歩となるでしょう。


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会社情報

会社名
富士通株式会社
住所
神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
電話番号

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