西鉄600形が「アイスグリーン」に復刻
西日本鉄道㈱は、貝塚線で運用される600形の車両の一部を1978年のアイスグリーンカラーに復刻し、2025年7月19日から運行を開始することを発表しました。この復刻塗装は、600形の誕生から約50年を祝うものであり、鉄道ファンの方々の強い要望に応えたものでもあります。
貝塚線600形の歴史
600形は1962年にデビューし、当時の都市圏の通勤輸送における混雑に応えるため、特急から普通まで幅広く運用できる汎用電車として設計されました。大牟田線の主力車両となり、多くの利用者に親しまれてきました。特に1980年代まではマルーン&ベージュのツートンカラーで多くの人々の記憶に残っています。
アイスグリーンの復活
1978年には、車両の改良が行われ、アイスグリーンのボディにボンレッドの帯が施されるようになりました。その後、1990年からは宮地岳線(現在の貝塚線)に転籍し、従来のアイスグリーンからオキサイドイエローに塗り替えられて使用されてきました。今夏の復刻がその歴史の一環として再び注目を集めたのです。
現在の運行と今後の予定
今回の復刻運行は、2027年8月までを予定していますが、運行期間は車両の運用状況により、変更される可能性があります。今回の復刻塗装に合わせ、展示も行われることになっており、車両内に600形の歴史を振り返る写真が展示される予定です。これにより乗客は、600形が地元の交通機関としてどのように成長してきたのかを探ることができます。
おわりに
600形は、その老朽化に伴い、全16両が2025年度の下期から順次廃車になる予定です。鉄道ファンにとってこの復刻運行は、600形の最後の勇姿を目にできる貴重なチャンスです。歴史あるこの車両が再びアイスグリーンの姿で運行されることに期待が高まります。
ぜひ、復刻版600形に乗車し、約70年間の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。西鉄のアイスグリーンの600形が地域の移動を支えてきたことを実感し、その温かい支援の手を差し出してください。新たな思い出がこの車両と共に生まれることを願っています。