ユシロが手掛ける新時代のシクロデキストリン技術
株式会社ユシロが、この度高純度シクロデキストリン誘導体であるβ-シクロデキストリン-6-トシレート、通称CDTSの大量合成に成功しました。この新たな技術革新により、生産能力が従来の25倍に向上し、安定した供給やコストの削減が見込まれています。この成果は、持続可能な素材の開発に寄与するものであります。
β-シクロデキストリンとは
β-シクロデキストリン(CD)は、環状の糖化合物であり、さまざまな産業で利用されている重要な素材です。主にトウモロコシを原材料とし、専用酵素を使って合成されるため、カーボンニュートラルとも言われています。CDの独特な構造—中央に空洞を持ち、外側は親水性、内側は疎水性—により、特に水中で様々な疎水性化合物を取り込む特性があります。この特性は、消臭剤やドラッグデリバリーシステムなどで応用されています。
CDTSの特性
新たに開発されたCDTSは、CDのヒドロキシ基の一つがトシル基に置き換わった誘導体です。この技術の開発を進めてきたユシロは、2016年からCD誘導体の研究に取り組み、自社工場での内製化を実現しました。純度90%以上のCDTSの量産が可能になり、技術の商業化に向けて大きな一歩を踏み出しました。
自社製品「ウィザードゲル®」への応用
ユシロはCDTSを起点として、さまざまな化学変換を行い、自己修復性を持つ新素材「ウィザードゲル®」を開発しました。ウィザードゲルは、切断傷に対応するための高機能材料として、国内の研究機関や企業でも注目されています。また、CDTSを含む「ウィザードゲル GM-0001」という製品も販売しており、研究開発が進められています。
今後の展望
CDTSの大量合成により、様々な官能基へ変換する柔軟性を持つことから、今後の新素材の設計・開発に欠かせない存在となるでしょう。この技術を活用することで、材料の物性の向上や長寿命化といったニーズに応えることが期待されます。また、ユシロは国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)にも寄与する技術として、環境への負荷を軽減する取り組みも行っています。
今後、ユシロはCD誘導体関連製品を積極的に展開し、各種産業での活用を促進する意向を示しています。食品分野や工業用途においても、CDTSの量産化によるコスト削減や安定供給を実現することで、日本の産業の発展に貢献することを目指しています。
お問い合わせ情報
詳しい情報については、以下の連絡先までお問い合わせください。
- - 会社名:株式会社ユシロイノベーション推進部
- - 電話番号:03-3750-3100
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ユシロは、明るい未来を切り開く技術革新をさらに推進していく所存です。