宮部みゆき 新作小説『猫の刻参り三島屋変調百物語拾之続』がついに発刊!
日本を代表する作家、宮部みゆきが手がける新作小説『猫の刻参り三島屋変調百物語拾之続』が、本日2月19日に新潮社から発売されました。この作品は、2006年より続く人気シリーズ「三島屋変調百物語」の第十弾で、テーマはずばり「苦界を生き抜く女の復讐」。
幸せを捨てた女性たちの物語
この小説には、さまざまな境遇にある女性たちが登場します。子を喪った女性が夫と姑に対する恨みを抱き、卑劣な悪党によって襲撃される村の女性、そして全てを奪われてしまった悪女に翻弄される女など、彼女たちが苦しみながらも復讐を果たそうとする姿は、心に響くものがあります。宮部みゆきの独自の視点で描かれる女性たちの生き様は、いつの時代にも共鳴するものがあります。
怪異が織りなす物語の中に潜む深い意味
今回の作品には、化け猫や河童、山姥といった日本の伝説的な怪異が欠かせません。物語の中で語られるこれらのエピソードは、主人公富次郎の耳に届けられる「変わり百物語」として描かれ、人間のために命を削る彼らの姿は、感動を誘います。それぞれの怪異が持つ背景や、彼女たちの苦しみが織り交ぜられ、宮部みゆきが創り出す世界観は、独特の引力を持っています。
シリーズ節目の第十弾に込められた思い
宮部みゆき自身がこの作品を通じて、シリーズのファンや関係者への感謝の気持ちを表明しています。彼女の言葉からは、ここまで走り続けてきたシリーズが折り返し地点に達した喜びが伝わります。特に、今回の巻ではこれまでで最大の事件が展開され、読者を驚かせる要素が満載です。
この物語の中で、富次郎の兄、頭脳明晰な伊一郎を巡る恋愛劇が展開され、昼ドラを彷彿とさせる大騒動が描かれています。このように様々な要素が絡まり合うことで、より一層のスリルと興奮が期待される作品となっています。
試し読みも公開中!
興味がある方は、新潮社のコーポレートサイトとWeb雑誌「yomyom」で試し読みが可能です。第一回の試し読みを通じて、物語の一端に触れてみてはいかがでしょうか。そして、本書の完成を心待ちにしている多くの読者に、宮部みゆきの新たな世界を体感していただくことを願っています。
著者について
宮部みゆきは1960年に東京で生まれ、日本推理小説界の巨星として広く知られています。『我らが隣人の犯罪』でデビュー以来、数々の受賞歴を持ち、常に時代の空気を捉えた作品を届けています。彼女の作品は、ただのエンターテインメントに留まらず、深いテーマ性と人間ドラマを描くことから、多くの読者に支持されています。
『猫の刻参り三島屋変調百物語拾之続』、ぜひお手に取って、その魅力を感じてください。
書籍データ
- - タイトル: 猫の刻参り三島屋変調百物語拾之続
- - 著者名: 宮部みゆき
- - 発売日: 2025年2月19日
- - 定価: 2,530円(税込)
- - ISBN: 978-4-10-375016-1
- - 詳細: 新潮社のウェブサイト