日本メナード化粧品、SCCJ優秀論文賞を受賞
愛知県名古屋市に本社を構える日本メナード化粧品株式会社が、ファンデーションの製造に欠かせない高機能粉体技術に関する論文で栄誉ある賞を受賞しました。第25回日本化粧品技術者会(SCCJ)が主催する優秀論文審査において、彼らの研究が「奨励賞」に輝きました。この受賞は、同社が掲げる美を追求する情熱と、先進的な技術力を示す重要な証です。
授賞式の詳細
本賞の授賞式は2023年11月18日から20日にかけて兵庫県神戸市にある神戸国際会議場で開催された、第2回SCCJ学術大会にて行われました。業界関係者が一堂に会する中で、メナードの岡寺俊彦主任研究員が受賞の栄誉に浴しました。
受賞論文の概要
受賞した論文のタイトルは「Development of Unique Technology Using Plasma on a Liquid Surface, and Its Application to Novel Cosmetic Materials」。日本語では「液面プラズマ技術の開発と新規化粧品原料への応用」となります。この論文では、微細な酸化チタンがファンデーションの原材料として頻繁に用いられるものの、その特性が凝集してしまう問題を解決するための独自の技術が論じられています。
新技術の革新
酸化チタンは非常に小さな粒子であり、これがファンデーションに使われるとしばしば凝集し、製品の質が損なわれがちです。しかし、この研究では「液面プラズマ」と呼ばれる放電技術を活用し、酸化チタンの表面特性を改良することに成功。これにより、粉体の均一分散が実現され、製品の透明感や伸びの良さが向上しました。
開発された新規複合粉体
この技術を応用することにより、数種類の粉体の特性を組み合わせた新しい粉体原料の開発が可能になりました。具体的には、均一に分散された微粒子酸化チタンを利用して、毛穴の凹凸を目立たなくし、肌に自然な明るさを与える「するんとなめらかパウダー」が開発されました。このパウダーは、メナードのパウダーファンデーションにも使用されています。
今後の展望
岡寺主任研究員は受賞後のインタビューで、「これからも独自性の高い化粧品原料の研究を続け、お客様に新たな美しさを引き出すことに努めます」と語りました。今後の同社の活動から目が離せません。技術の進化がもたらす新しい美の形に、期待が高まります。
受賞した論文の詳細情報は、SCCJジャーナルの公式ウェブサイトをご覧ください:
SCCJジャーナル優秀論文賞
さらに詳しい情報や技術については、メナード公式サイトをチェック:
メナードの研究技術。