サラダ音楽祭が新たに贈る子ども向けオペラ
東京芸術劇場が主催する毎年恒例のサラダ音楽祭において、特に人気の高い子ども向けオペラが開催されます。今年はノルウェーの童話を基にした『しろくまの王さま ヴァレモンの物語』が注目を浴びています。この作品では、勇敢な少女ラグナが愛するしろくまの王さまヴァレモンにかけられた呪いを解くために冒険に出る物語が描かれています。
音楽と演出の魅力
このオペラの演出は、ドイツ・コトブス州立劇場の首席演出家である菅尾友が手掛けています。彼は日本語に翻訳された台本を用い、子どもたちが楽しめる要素から、親が共感できる深いテーマまで幅広く取り入れています。音楽には、オーストラリア出身の作曲家エレナ・カッツ=チェルニンの手によるカラフルでリズミカルな音楽が使用される予定で、聴衆を魅了することでしょう。
また、ラグナ役のソプラノ歌手種谷典子、ヴァレモン役のバリトン歌手小野寺光、そしてストーリーテラーを務める神原愛可の存在が、物語に奥行きを与えます。脇を固めるオーケストラの生演奏も、子どもたちを夢の世界へと誘います。
物語のあらすじ
物語は、夢の中でしろくまの王さまヴァレモンと結婚した少女ラグナから始まります。ラグナは彼への強い愛を持つが、ある晩「夜中に彼の姿を見てはいけない」という約束を破ってしまい、ヴァレモンは恐ろしいトロールの女王にさらわれてしまいます。ラグナは孤独にも冒険の旅に出かけ、さまざまな試練を乗り越えながらヴァレモンを救うための道を探していきます。果たして、彼女の勇気は愛する王を救うことができるのでしょうか?
2025年の公演について
このオペラ『しろくまの王さま ヴァレモンの物語』は、2025年9月14日と15日に東京芸術劇場で上演される予定です。チケットは一般3000円、小学生から高校生1500円で、未就学児の入場は不可ですが託児サービスがあります。大人も子どもも楽しめる、本格的なオペラ体験が待っています。
この作品は、観客が新しい世界に触れる機会を提供し、同時に大人たちには自らの童心に戻るきっかけを与える素晴らしい時間となることでしょう。特別な舞台にぜひご期待ください。また、9月15日には見えにくい方のための舞台説明会も開催され、どなたでも楽しめる工夫がなされています。
しろくまの王さまと少女ラグナの心躍る冒険譚にぜひご注目ください。音楽と演出の融合が生み出す世界は、子どもたちだけでなく大人たちにも深い感動を与えること間違いなしです。