全国の若者を対象とした「I LADY.出前講座」
国際協力NGOとして知られるジョイセフは、全国の中学校、高校、大学で「I LADY.出前講座」を展開しています。この事業は、性と生殖に関する健康と権利、いわゆるSRHRについての理解を深めることを目的にしており、特に10代から20代の若者に向けて実施されます。これにより、参加者が自らの体や性についての知識を深め、自分の人生を意識的に選択できる力を育むことを目指しています。
若者の性に関する現状
昨今、若者を取り巻く「性」に関する問題は多岐にわたります。2023年に実施された「性と恋愛」意識調査によれば、若者の27%が「相談する相手が誰もいない」と回答しており、困難な状況にあることがわかります。性に関する情報の主な提供源はネットやSNSであり、学校の授業は4位という現実もあり、教育の場での情報提供の不十分さが浮き彫りになっています。そして、性的同意についての理解が必要である一方で、多くの若者が具体的な内容を理解していないというデータも示されています。
I LADY.の取り組み
「I LADY.」プロジェクトでは、その名の通り、「自分を愛し、自分から行動し、自分の人生を決める」というライフスキルを育てるための様々なツールが用意されています。SRHR NOTEでは過去の自分を振り返り、I LADY CARDではグループディスカッションを行い、思考を深めることができます。また、ジョイセフ・エプロンを使用したワークショップも計画されており、参加者が自らの手で知識を共有する機会を提供しています。
出前講座の概要とキャンペーンについて
I LADY.出前講座の訪問は2025年の4月から11月29日までの間で希望日を選べます。ただし、一都三県を除く全国の学校が対象となります。プログラムは無償で提供され、交通費や教材費も負担されません。受講するためには、20名以上の参加者が必要で、授業は90分以上の時間を設定することが求められます。
対象トピック
出前講座で扱うトピックは、ボディイメージ、月経、デートDV、性的同意、パートナーシップ、さらには子宮頸がんや性感染症についても詳しく学ぶことができます。若者たちが自身の選択を尊重し、情報に基づいた決断を下すための知識を提供します。
ジョイセフについて
ジョイセフは、性と生殖に関する健康と権利を推進する日本の国際協力NGOです。活動は主にアフリカやアジアなどの発展途上国で行われ、妊娠や出産に関する健康教育、家族計画の普及、性感染症の予防などを通じて、人権の擁護に取り組んでいます。2017年にSDGsアワードのパートナーシップ賞を受賞するなど、活動は国際的にも評価されています。詳しい情報は
公式ウェブサイトをご覧ください。
この機会を通じて、全国の若者たちが自分の人生を自分で選択する力を高め、より良い未来に向かって歩んでいくことが期待されます。