株式会社iSpaceのHAKUTO、朝日新聞社とメディアパートナー契約を締結
2017年3月20日、株式会社iSpaceの「HAKUTO」チームが、朝日新聞社とメディアパートナー契約を結びました。この契約を通じて、HAKUTOは月面探査に関する情報を広く伝える活動を強化します。本記事では、HAKUTOの背景や今後の計画について詳しくお伝えします。
HAKUTOの活動と目的
HAKUTOは、日本から唯一「Google Lunar XPRIZE」という国際的な月面探査レースに参加しています。このプロジェクトは、民間企業が開発した探査ロボットを月に送り、500メートル以上走行させ、撮影した画像や動画を地球に送信するという挑戦です。
このチームは、宇宙開発を手掛けるベンチャー企業iSpaceの代表、袴田武史氏を中心に、東北大学の吉田和哉教授などが参加しています。HAKUTOは、独自に開発した探査車「SORATO」を搭載したロケットをインドから打ち上げ、月面への着陸を目指しています。
メディアパートナー契約の意義
朝日新聞社は、HAKUTOの取り組みが次世代の宇宙産業や資源開発に寄与すると期待し、メディアパートナー契約を締結しました。これにより、HAKUTOの活動は新聞だけでなく、デジタルメディアやイベントを通じても広く伝えられることになります。
HAKUTOの代表袴田氏は、「このパートナーシップが多くの方に応援していただけるきっかけになる」と述べ、未来の宇宙開発への期待を語ります。朝日新聞社の藤井取締役も、HAKUTOの挑戦が技術の可能性を示し、人々に夢を与えることを願っています。
クラウドファンディングの募集
現在、HAKUTOは追加の打ち上げ資金を調達するため、朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「A-port」で支援者を募っています。支援者には、探査車「SORATO」に氏名を刻印するなど、様々なリターンが用意されています。この取り組みは、一般の人々が宇宙開発に関わる機会を提供しています。
これまでの経緯と今後のスケジュール
HAKUTOは2010年から活動を開始し、これまで全員がボランティアとして活動してきました。支援を受けながら進めてきたプロジェクトは、2015年には中間賞を受賞し、さまざまな企業からの支援を集めることに成功しました。今回はレースの終盤を迎え、5つのチームが最終フェーズに進出しています。
HAKUTOは現在、探査車「SORATO」の製造を進めており、4月には組み上げを終え、最終試験を経て、2020年1月には月面着陸を目指します。これからの進展に注目が集まります。
参考サイト