32年ぶりに東京大賞典を制したディクテオン号の快挙
2023年12月29日、大井競馬場で行われた東京大賞典(GI)において、東京シティ競馬(TCK)所属のディクテオン号が優勝しました。この勝利は、TCK所属馬としては1993年のホワイトシルバー号以来32年ぶり、さらに地方馬としても20年ぶりの快挙です。この栄光を手にしたのは、7歳のセン馬、ディクテオン号で、騎手は矢野貴之さんが務めました。
ディクテオン号は、直線で外からの猛追を見せ、1番人気のミッキーファイトを僅差で振り切り、堂々の1着でゴールしました。この勝利は、荒山勝徳調教師にとって特別な意味を持つものです。とくに彼は、騎手としても同レースで勝利した経験があり、今大会で調教師としても勝利することで、騎手と調教師のダブル制覇を達成しました。さらに、父である荒山徳一調教師のホワイトシルバーと合わせて、親子制覇が実現しました。
荒山調教師は、「強いJRA勢がそろっていたので、正直どこまでやれるか不安もありましたが、直線で外に出して期待を持ちました。最後の追い合いでは、勝てると感じました。」とコメント。さらに、次走の目標については「一度短期放牧を挟んで、ドバイを目指す予定です」と述べ、今後の活躍にも期待がかかります。
一方、矢野騎手は、「地方所属馬による20年ぶりの勝利は心臓がバクバクしましたが、陣営の皆さんのおかげです。さらに大きな舞台を目指すので、僕もこの馬にふさわしいジョッキーになるため努力していきます」と、多くの感謝を語りました。
ディクテオン号は、9月に韓国・ソウル競馬場で行われたコリアカップ(G3)において、地方競馬所属馬として初めて海外のダートでのタイトルを獲得しています。その勢いを保ちながら、東京大賞典に挑む姿勢は見事でした。
この勝利により、荒山調教師は大井競馬開催における年間勝利数が75勝となり、年間最多勝記録に並びました。競馬界の新しい風を呼び込んだディクテオン号と、その陣営の皆の活躍を引き続き注目していきたいと思います。
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