新刊紹介: 『今日も誰かの誕生日』
著名な作家である二宮敦人が新たに発表する短編集『今日も誰かの誕生日』が、光村図書出版から2024年の12月7日に発売されます。この作品は、子供から大人まで楽しめる心温まるストーリーで構成されています。
誕生日の多様な瞬間を描く
本書は、児童文学総合誌「飛ぶ教室」で連載された短編小説の集大成であり、各話に異なる主人公が登場します。誕生日をテーマにした6つの物語があり、それぞれのエピソードでは誕生日にまつわる様々な出来事や感情を描き出しています。
第1話: 一日違いの誕生日
物語は、誕生日が1日違うことによって学年が異なるいとこ同士の女子高校生の物語です。この小さな違いが二人にどのような影響を与えるのか、読者を引き込むストーリーが展開されます。
第2話: 僕と家族の誕生日
17歳の男子高校生が自身の誕生日を迎えた際、自分の誕生にまつわる家族のエピソードを思い出す心の動きが描かれます。彼の成長と家族への思いが胸を打つ一冊です。
第3話: さんざんだった誕生日
26歳の青年が誕生日の日に腹痛に襲われるものの、偶然の出会いが彼の人生をどのように変えていくのか、その奇跡から目が離せません。
第4話: 自分の、自分による、自分のための誕生日
11歳の少年が自らのために開催したバースデーパーティーの物語。このエピソードでは、自己中心の視点から誕生日をどう楽しむかを問うています。
第5話: ごくふつうの、なんにもない誕生日
主役の高校生が、バイト先の八百屋の「おっちゃん」を祝いたいが祝わせてもらえないという心苦しい体験が描かれています。誕生日が持つ本質的な意味について考えさせられます。
第6話: 毎日が誰かの誕生日
ケーキ職人と、ケーキ屋になりたい小学4年生の少女の心温まるストーリー。誕生日ケーキにまつわる経験がそれぞれの人生においてどのような影響を与えるのかを表現しています。
作者の想い
二宮敦人は、なぜ「誕生日」をテーマにしたのかを次のように語っています。「全ての人が祝福されるイメージが誕生日には込められていると思います。この物語で希望が感じられる誕生日の瞬間を描きたかった」と述べています。物語を通じて、誕生日の持つ深い意味を再考するきっかけを提供しています。
朗読動画も配信中
本書の一部、特に第4話の冒頭を二宮敦人本人が朗読している映像が公開されています。興味のある方は、ぜひご覧ください。
朗読動画へリンク
まとめ
二宮敦人が心を込めて描いた短編集『今日も誰かの誕生日』は、誕生日が持つ特別な意味を探求し、読む人の心に暖かさを届けてくれる一冊です。光村図書出版からのこの新作、ぜひ手に取ってみてください。