SBCメディカルグループホールディングス(以下、SBC)は、タイ市場への進出を決意し、現地企業のBLEZ ASIA Co.,Ltd.(以下、BLEZ社)との提携を発表しました。今回の提携は、タイの美容医療市場が急成長を遂げる中での重要なステップであり、両社の強みを融合して現地における信頼を確立することを目指しています。
提携の背景
SBCは、米国カリフォルニア州に本社を置く企業で、国内外の医療機関に経営支援を提供する総合医療グループです。そのネットワークは250以上のクリニックを持ち、年間の総来院者数は600万人を超えています。その高品質な医療サービスをタイに持ち込むため、現地で成功を収めているBLEZ社とコンサルティング契約を締結しました。
BLEZ社は、バンコクを拠点に多数のクリニックを運営しており、医薬品や医療機器の輸入、オンライン診療など多岐にわたる事業を展開しています。この広範なネットワークは、SBCのタイ市場進出を強力にサポートする要因となります。
新クリニックの開院
両社の提携に基づき、BLEZ社は年内を目途にバンコクのアソーク地区でシミ治療を中心とした新しいクリニックを開きます。SBCは、このクリニックの診療品質を向上させるためのプロトコル整備や機器選定を行い、医療サービスの安全性と効果を確保します。
タイの美容医療市場の動向
タイの美容医療市場は、2023年の推計で約3億7,224万米ドルとされており、2033年には11億1,841万米ドルに拡大すると予測されています。特に日本人駐在員が多く住むこの国で、品質の高い「日本クオリティ」の美容医療を提供するクリニックは求められていますが、大手グループの参入は難しく、安定したサービスが確保されることで地域のニーズに応えることができると期待されています。
エグゼクティブの発言
昨年、BLEZ社のCEOである飯田直樹氏は、「日本最高峰の技術を活かし、この市場に価値を提供する機会を得ることは非常に貴重です。双方の経験を活かして、日本発の安全で高品質な医療サービスを広めていきます」とコメントしました。
また、SBCのCEO、相川佳之氏は「日本の美容医療は世界で通用する競争力を持っています。BLEZ社との提携を通じて、我々の技術を現地のニーズに応えた形で提供することができると期待しています」と明言しました。
未来展望
SBCは既にシンガポール市場にも手を伸ばしており、BLEZ社との提携を機にASEAN地域全体への展開を加速させる計画です。最初は駐在員層を中心に信頼を勝ち取り、そこから現地顧客に向けたサービス提供を進め、持続的な顧客基盤を築いていくことが目標です。この新クリニックがもたらす影響に期待が寄せられています。
まとめ
SBCメディカルグループのタイ市場への参入は、成長著しい美容医療市場における重要な一歩となるでしょう。BLEZ社との提携によって、両社が持つ資源と信頼性を活かし、地域に根ざした新たな医療サービスの提供が期待されています。今後の展開に目が離せません。