平成建設が若手大工を集めた技能実習の模様をレポート
2025年1月、静岡県に本社を置く株式会社平成建設が、海老名市今里の自社施設「EBINA BASE」にて『建築大工技能検定』の模擬テストを行いました。これには、35名の若手大工が参加し、日々培ってきた技術を試す貴重な機会となりました。近年、建設業界では技能者の高齢化が進み、人材不足が深刻化しています。そのような中で、平成建設では多様なスキルを持つ大工を育成することに力を注いでいます。
平成建設の大工育成への取り組み
平成建設は創業以来、一貫して大工の育成を重視してきました。現在、同社には120名以上の大工が在籍しており、その中には42名の一級建築大工技能士や28名の二級技能士が含まれています。“棟梁”としての役割を担うことが求められている大工たちは、実務を通じて設計や現場監督などさまざまな分野にも挑戦。彼らは技術を磨きながら、効率的な作業を目指しています。
また、平成建設の大工たちは独自の専門性も持っており、漆や船のレストア、芸術作品の制作に取り組む大工たちも存在します。このような多様な専門性を持つ集団が形成されていることが、同社の大きな強みとなっています。
模擬テストで見える若手大工の成長
今回の模擬テストでは、「建築大工技能士 二級」及び「同一級」の試験課題が設定されました。特に一級の課題では難易度が高く、細かい部材の加工が求められました。テストを受けた若手大工たちは、制限時間内に黙々と課題に取り組み、彼らの技術力を披露しました。実際の技能試験と同様の環境で行われるこの模擬テストは、彼らの緊張感と高いモチベーションを引き出しました。
テスト終了後には、先輩大工による講評が行われ、さらに技術向上を目指すための具体的なアドバイスが提供されました。模擬テストに参加した大工の一人は、「先輩の助けがあって、試験に合格したいという気持ちが強まりました。難しい現場でも通用する大工になれるよう、これからも努力します」と語っていました。
EBINA BASE - 大工育成の拠点
「EBINA BASE」は、2023年に開設され、平成建設の首都圏大工たちの拠点として機能しています。広々としたスペースが確保され、最新の機材を用いた木材加工が行えるほか、大工道具の手入れもできる環境が整っています。このような施設が整備されていることが、技術者の育成やスキルアップにおいて重要な役割を果たしています。
平成建設のビジョン
平成建設の信念は、単なる職人集団に留まらず、今後の建設業界における人材不足を解決するための重要な役割を果たすことです。彼らは、大工の育成を通じて、日本の建築文化や技術の伝承を目指し、持続可能な未来を築いていくことを目指しています。
次回の技能実習は6月に予定されています。若手大工たちの成長と熱意を感じられるこの機会をぜひご覧ください。見学や取材の希望は、下記までお問い合わせください。
TEL. 055-962-1000(担当:企画部安藤)
E-mail: heisei@heiseikensetu.co.jp