全国高校ラグビー大会出場校の絵馬奉納式とは
12月12日、京都の下鴨神社内に位置する末社「雑太社」で、第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会(通称:花園大会)に出場する51校の代表選手たちが、特別な絵馬を奉納しました。この奉納行事は、選手一人ひとりが大会に向けた目標や熱い思いを表現する機会となります。
絵馬の由来と奉納の意義
絵馬は、神社に奉納する木製の板に願い事を書いたもので、特にスポーツや試合の成功を祈る際に用いられます。選手たちは全員、12月7日に行われた花園大会の抽選会において、自身の意思をこの絵馬に記しました。その際の表情は真剣そのもので、一つ一つの言葉に大きな決意が読み取れます。「全国制覇を目指しています」「チーム全員で最高の結果を残したい」といった力強い言葉が、選手たちの情熱を表しています。
雑太社とラグビーとの結びつき
雑太社はラグビー文化との深い結びつきを持つことで知られています。御祭神「神魂命(かんたまのみこと)」は球技上達の神として崇められており、そのためラグビーをはじめとした多くのスポーツ選手が訪れます。この神社は、関西ラグビーの発祥の地とも言われ、1910年には日本初のラグビー試合がこの地で行われました。かつての旧制第三高等学校の学生たちが、慶應義塾大学からラグビーを学び、糺の森でプレーを始めたことが、現在の日本ラグビーの礎となったのです。
雑太社の横には「第一蹴の地」という石碑もあり、多くのラグビーファンがこの系譜を辿って訪れる名所となっています。
奉納式の様子
奉納式は、神職による祈祷が執り行われ、選手たちの目標達成と健康、さらには大会の成功を神に祈願しました。その後、神職が一つ一つの絵馬を丁寧に神前に供え、選手たちの思いが込められた絵馬が、ラグビー文化とその熱意を象徴するものとして設置されました。
今年の絵馬の奉納は、昨年から始まった取り組みであり、選手たちの絆と未来への希望を感じます。これにより、ラグビーというスポーツが新たな世代に受け継がれ、さらなる発展を遂げていくことが期待されます。
終わりに
奉納された絵馬は、下鴨神社雑太社にて展示されます。この場所は、選手たちやラグビーファンにとって特別な意味を持つ聖地であり、訪れる人々がラグビーの未来を感じることができる特別な空間です。今回の奉納式もまた、全国高校ラグビー大会に向けた重要な一歩と言えるでしょう。選手たちの努力と熱意が実を結ぶことを願って、これからの大会を見守りたいと思います。