カーブス、女性の健康を支えるフィットネス事業の成長
株式会社カーブスホールディングスは、国内で展開するフィットネスブランド『カーブス』が過去最高の業績と会員数を記録したことを発表しました。指定店舗数が2025年11月時点で2,001店舗に達し、会員数は91.5万人に上昇。これは、フィットネス業界がコロナ禍で影響を受ける中、同社が如何にして成長を遂げてきたかの結果とも言えます。
コロナショックからの立ち直り
2005年に日本に進出したカーブスは、2019年には店舗数が2,000を超え、会員数も86.4万人に達しました。しかし、その後に襲ったコロナショックは、同業界全体に大きな打撃をもたらしました。2020年春には、全店舗がほぼ2か月間営業を休止せざるを得ず、会員数も一時的に30万人減少する事態となりました。
このような逆境の中、カーブスは新しい顧客層へのアプローチや顧客満足度の向上、物販事業の強化、そしてフランチャイズ加盟店との関係改善という攻めの経営戦略を立て、2021年以降の業績回復を実現しました。
進化したマーケティングとサポート体制
特に注目すべきは、新たな顧客層へのマーケティングの展開です。従来の60代後半から70代の年齢層に代わって、50代や60代前半をターゲットにしたキャンペーンを行い、新規会員の増加を図りました。これにより、会員数の回復が加速しました。
さらに、個々の会員に寄り添ったサポートを強化することで、退会率を低下させる成果も得ています。日本生産性本部の調査では、コロナ禍でも11年連続で顧客満足度第1位を獲得するなど、顧客からの高い信頼を受けています。
健康維持に向けた物販強化
カーブスはまた、物販事業の強化にも力を入れています。特に2023年には新たなプロテイン商品を導入し、50代から60代向けの「ヘルシービューティ」もラインナップに加えることで、会員の健康維持に寄与する製品を提供しています。この取り組みにより、物販売上が過去最高を記録し、今後もさらなる成長が期待されています。
社会的役割と未来への展望
コロナを乗り越えた今、カーブスは日本における健康インフラとしての役割を強化しています。特に超高齢化社会に対応するために、今後はさらに店舗数の拡大と顧客層の多様化を進める計画だといいます。2030年には2,600店舗、120万人の会員、営業利益100億円を目指すビジョンを掲げています。
2035年には、店舗数3,500、会員数150万人、営業利益200億円を目指すとし、複数のブランド展開に舵を切っています。
健康への思いを込めたカーブスのサービス
カーブスのフィットネスプログラムは、30分で筋力トレーニング、有酸素運動、ストレッチを組み合わせる独自のサーキットトレーニングを提供しています。特に油圧式のマシンを使用することで、安全に自分のペースで運動できる環境が整っています。
地域に密着した健康づくりを通じて、同社は「病気と介護の不安と孤独のない生きるエネルギーがあふれる社会」の実現を目指しています。健康を支えるカーブスは、今後も訪れる新しい高齢社会に合わせたサービス展開に力を入れ、成長が期待されるフィットネス業界の一角で輝き続けるでしょう。