次世代女性テックリーダー育成を目指す「Technovation Girls 2025」の魅力とは

次世代のテックリーダーを目指す「Technovation Girls 2025」

2025年6月21日、東京・原宿で行われた「Technovation Girls 2025 日本公式ピッチイベント」。特定非営利活動法人Waffleが主催し、文部科学省やアメリカ大使館の後援を受けたこのイベントは、世界最大級の女子小中高生向けアプリ開発コンテストです。ここでの目的は、次世代の女性テックリーダーを育成することにあります。

全国44都道府県から集まった440名の中高生たちが、88チームを組んで一緒にアプリを開発しました。また、社会人ボランティア130名以上の支援を受けた彼女たちは、厳正な審査を経て選抜された20チームが本イベントに参加し、熱い競い合いを繰り広げました。特に今年から導入された新ルール「チャレンジステージ」では、ファイナリストの座を逃したチームでも、本戦直前のピッチで1位になればファイナリストとして本戦に参加できるチャンスが与えられました。

熱戦を繰り広げた若きリーダーたち

イベントに参加した中高生たちからは、感謝の言葉が多く聞かれました。「自分たちが頑張っていることをみんなに応援してもらえて、本当にありがたかった」という声や、「この経験を通して、周囲の意見に影響されず、自分の進路に妥協せずに行動したい」といった強い意志を表明する声が続々と寄せられました。

また、審査員や関係者たちからも、参加者たちの真剣な姿勢に感銘を受けた意見が続出。「身近な課題に取り組みながら、グローバルな視点を持った解決策を考える姿に驚かされた」「彼女たちの成長の瞬間を見られたのはとても貴重で感動的な体験だった」という感想が多く寄せられました。社会での課題を意識し、それに立ち向かう若者たちの姿勢は、大人にとっても学びとなるものです。

Technovation Girlsの意義

このプログラムは、米国のSTEM教育NPO「Technovation」が世界中で実施しており、次世代の女性IT起業家を育成するためにアイディア、プレゼンテーション、技術力、起業家精神を競い合うコンテストです。日本国内では、Waffleが公式アンバサダーとして活動し、他の教育系NPOと連携しています。このコンテストを通じて、中高生たちがITに関心を持ち、自分自身の可能性を見いだすきっかけを提供しています。

日本の公式ピッチイベントは、世界大会とは異なり、日本独自のプログラムとして実施されています。参加チームは、選定された審査員の前で自らのアプリとそのビジネス計画をプレゼンし、評価を受けます。

受賞チームとその成果

本年度は、文部科学大臣賞をはじめとする多くの賞が授与されました。文部科学大臣賞を受賞したのは「E-support」チームで、AIチャット日記アプリ「DiaLink」が選ばれました。他にも、様々な企業からの特別賞が設けられ、受賞チームはそれぞれ独自の社会課題に取り組んだアプリを開発しました。

サポートを受け、挑戦した中高生たち。彼女たちのアプリ開発は、単なる競技の枠を超え、社会課題の解決に向けた重要なステップとなりました。最終的にピッチイベントを通じ、彼女たちの情熱やアイディアは、多くの参加者や観客へ感動を与えました。

未来への展望

今後もTechnovation Girlsプログラムは、日本国内での更なる発展が期待されます。参加者を支援するために、無料のビジネス講座やアプリ開発講座、メンターシップが提供され、全ての参加者がアクセス可能な環境が整っています。2025年に予定される世界大会へ挑戦するファイナリストの発表が心待ちにされており、他の中高生たちにも刺激を与える機会となります。

「Waffle」の取り組みを通じて、次世代のリーダーたちは、テクノロジーを使って社会を変えていく力を得ることができるでしょう。もっと多くの中高生がITに携わり、自身の可能性を引き出していくことを願っています。