抹茶バブルとは何か
近年、特に注目されているのが抹茶市場の急成長です。わずか1年の間に茶葉の価格が1.6倍となり、訪日外国人の観光客が宇治などの名産地に押し寄せています。本記事では、いままさに起きている「抹茶バブル」の背景についてご紹介します。
抹茶市場の急成長
英フィナンシャル・タイムズ紙の報道によると、世界の抹茶市場は急成長を続けており、2024年の市場規模は約42億3000万ドルから2033年には78億6000万ドルにまで拡大する見込みです。これはわずか数年でほぼ倍増するという驚異的な成長率です。
また、日本の財務省貿易統計によると、令和5年の抹茶を含む緑茶の輸出量は7579トン、輸出額は292億円と、過去最高を記録しました。特に、輸出量がこの10年間で約2.5倍に増え、その7割以上を抹茶などの粉末状茶葉が占めています。
抹茶ビジネスの未来
この市場の急拡大は、新たな海外市場の開拓につながる可能性を秘めています。抹茶は単なるブームを越え、日本の食品・飲料業界にとって非常に重要な役割を果たしつつあります。しかし、これにはさまざまなビジネス機会が伴っており、企業は抹茶関連の製品やサービスを積極的に開発・提供しています。
ライフスタイルWeek大阪での展示会
9月24日から26日まで、大阪のインテックスで開催される「ライフスタイルWeek大阪」では、企業が最新の抹茶製品を披露する場となっています。このイベントでは、抹茶を使用した飲料やスイーツ、茶道体験セットなど、さまざまな魅力的な商品が展示される予定です。
イベントの特徴として、観客は抹茶ビジネスの最前線を直接体験でき、今後の展開に期待が高まります。
注目の製品紹介
1. 抹茶キット
千利休誕生の地、堺から抹茶文化の普及を目指す「抹茶キット」は、畳と茶道具を使用して茶の湯を体験できる製品です。SDGsへの配慮もなされており、環境に配慮した世界観が感じられます。
2. 茶縁-chaen-
愛知県西尾の抹茶を使用した体験型セット『茶縁-chaen-』は、信楽焼の茶碗や、日本庭園のミニ畳がセットになっています。日本の文化を五感で楽しむことができ、海外に向けて新たな体験を提供します。
3. 包装技術
変質しやすい抹茶を保護するためのアルミ箔パックが開発され、抹茶品質を守る技術が紹介されます。
4. 抹茶ゴーフレット
職人が手がけた食品サンプルを混ぜ込んだ抹茶ゴーフレットは、楽しむだけでなく、持ち帰れる新たなお土産として人気です。
新しい日常に溶け込む抹茶
このように、抹茶は単なる飲料やお菓子に留まらず、生活や文化の一部として浸透しています。新しい形での抹茶体験が、ますます広がっていくことが期待されているのです。
この「抹茶バブル」に身を投じ、世界に向けて日本文化を発信していく企業や事業者の取り組みに注目です。
今後の発展が待たれる抹茶ビジネスは、まさに未来への扉を開く鍵となるでしょう。