氷河期世代の株式投資実態を分析 - 資産や目標の違いに迫る

氷河期世代の株式投資に関する調査結果

近年、「就職氷河期世代」が注目されていますが、この世代が株式投資にどう向き合っているかについて、オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」を運営する株式会社トレジャープロモートが実施した調査結果を基に考察していきます。

この調査は、2022年以降、全国の個人投資家を対象に40回以上のアンケートを実施し、7万人以上の声を集めたものです。特に1970年から1984年に生まれた氷河期世代（2025年時点で41〜55歳になる人）に焦点を当て、その株式投資に取り組む姿勢を分析しました。

株式投資を行う割合

2024年に実施された大規模調査によると、全体で株式投資を行っている人は28.0％ですが、氷河期世代は28.2％とほぼ同様の結果を出しました。一方、団塊世代を含むシニア層では30.5％、Z世代では24.0％となっています。このことから、氷河期世代も他の世代と同様に株式投資に取り組んでいることがわかります。

投資資産の内訳

株式投資を行っている氷河期世代802人の中で、63.5％が「500万円未満」と回答しています。続いて「1000万円以上〜5000万円未満」が16.1％、そして「500万円以上〜1000万円未満」が14.6％です。つまり、約5人に1人が1000万円以上の資産を形成しているという結果になりました。

投資を通じて資産を築くことに成功している人も多く、氷河期世代の株式投資が他世代と大きく異ならないことが証明されました。特に、「老後資金」を準備する目的で株式投資に取り組む割合が高いことが特徴的です。

投資の目的と期間

さらに、株式投資を行う理由に関する調査結果から、氷河期世代は「人生100年時代を見据えた老後資金を準備するため」が37.3％と最も多くなっています。全体の「生活に使えるお金を増やすため」は31.3％で続き、趣味や旅行に使うお金を増やすための目的の割合は全体に比べて低いものの、一定の関心は示されています。

また、投資を行う期間に目を向けると、氷河期世代が「5年後」と回答した割合は少なく、長期での資産形成を目指す人が73.8％に達しました。この点は、上の世代や下の世代と比較しても顕著で、より安定した資産を築く意識があることを示しています。

投資スタイルの傾向

具体的にどのような株取引に興味を持つかについては、「高配当株で配当生活を実現したい」が38.9％、続いて「株主優待でお得感を得たい」が38.1％となっています。インデックス投資や投資信託の人気は他の世代に比べて低く、氷河期世代はより具体的な投資スタイルを求める傾向にあります。

投資しない理由

一方で、株式投資に取り組んでいない理由として特に多いのが「投資する資金がない」というもので、その割合は37.7％に達しています。他の世代よりも差が目立たないものの、氷河期世代にとって収入面での不安が大きいことが伺えます。

株式市場の魅力と今後の意義

氷河期世代は、株式市場において大きな困難に直面しながらも、約3割が株式投資に取り組んでいます。彼らは未来に対する不安を感じつつも、長期的な資産形成を狙い、チャンスを求めているのです。株の学校ドットコムでは、こうした世代に適した知識を広め、株式市場への理解を深められるよう努めています。

結論

株式市場とその取引スタイルは世代を超えて多様な選択肢が用意されています。氷河期世代の特徴的な投資姿勢を理解し、適切な教育やリソースが与えられることで、将来的にさらなる資産形成を可能にするでしょう。株の学校ドットコムでは、これからも様々な世代に向けて有用な情報を提供し続けていけるよう努力していきます。