京都の新たな漆工芸拠点「Und.」が誕生
漆の魅力を広げるべく、118年の歴史を誇る株式会社堤淺吉漆店が2024年4月20日(土)、新たなフラッグシップショップ「Und.」(アンド)を京都市下京区にオープンします。このショップは、漆の精製工場に隣接し、漆や漆工材料、道具を取り扱う専門店として新たに生まれ変わります。
漆と人々を結ぶ空間
「Und.」は、漆という素材が持つ特性や魅力を伝えることを目的としたショップです。1階には、漆芸に必要なさまざまな材料や道具が揃う専門ショップを設け、金継ぎや拭き漆の体験キットなど、漆を身近に感じてもらえるDIYコーナーも充実させています。また、京都ならではのデザインの漆塗り木製サーフボードブランド「漆板 siita-」の仕上げ工房も併設。
多彩な体験を提供するイベントスペース
3階には、漆芸ワークショップや各種イベントが開催できるフリースペースを設け、特注の漆乾燥ムロも完備。ここでは将来の漆芸家を育成する場としての活用が期待されています。さらにオープンキッチンやテラスを完備することで、食や工芸にまつわるさまざまなイベントも企画されていくといいます。
伝統と未来を繋ぐ活動
「Und.」の運営理念は「“&” Nature」。漆を通じて自然、暮らし、人とのつながりを深めていくことを掲げています。同店はこれまでの活動「うるしのいっぽ」や「BEYOND TRADITION」、「工藝の森」を更に発展させ、多くの仲間たちと共に新たな挑戦を続けていきます。
アーティストとのコラボレーション
オープニングエキシビジョンとして、写真家の大杉隼平を迎えた企画展も同時開催されます。大杉氏は、自然との調和の中で創り出される工芸や職人の仕事を写真に収め、共有することを目指しています。
未来に向けた取り組み
漆の精製工場も併設されており、工場見学やツアーコンテンツが用意されています。常時若手職人が漆を精製・調合しており、その様子を間近で見ることも可能です。
「Und.」は、漆という日本独自の文化と地域活性化を結びつける、新たな工芸の拠点となります。堤淺吉漆店が生み出す漆の未来に、ぜひ期待してください。
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