高橋佑成の新作『ラポール』が届く
多彩な音楽スタイルで知られるピアニスト、高橋佑成が、岡本太郎が愛用していた100年前のアップライトピアノを使った即興演奏集『ラポール』を2024年11月6日に発売します。この作品は、完全即興によるソロパフォーマンスが収録されており、聴く人を独自の音楽世界へと誘います。
岡本太郎のアトリエでの演奏
この作品の録音は、岡本太郎のアトリエで行われました。アトリエという特別な空間で、ピアノの音が響き渡る様子をそのまま収録したという、事実上のライヴレコーディングです。この貴重なピアノは、太郎が実際に使用していた楽器でもあり、歴史的背景を持つアイテムでもあります。
ファウンダーでプロデューサーの平野暁臣は、「この形式を選んだ理由は、即興によるオリジナリティを高橋佑成の音楽で表現したかったから」と述べています。録音の際は、彼の独特の感性と才能を高い純度で伝えたいとの思いが込められています。
完全即興演奏の魅力
辿り着いたのは、1曲1曲に独自のストーリーがある、まさに「12の物語」。それぞれが個別に存在しながらも、全体として高橋佑成の音楽的なアイデンティティが一貫して流れているのが特徴です。収録曲は、Part IからPart XIIまでが全て即興で演奏されたものです。
高橋は、5歳でエレクトーンを始めた後、中学でビル・エバンスの影響を受け本格的にジャズに目覚めました。その後、様々なワークショップで技を磨き、高校生の頃にはすでに新宿の名門ジャズクラブ「新宿ピットイン」の舞台に立つなど、その才能を早々に世に示しました。一流のプレイヤーとして成長した彼は、現在も多岐にわたる音楽活動を展開しています。
「NU」と高橋佑成の成長
特に最近は、自身がプロデュースしたデュオアルバム『NU』が注目を集めており、年齢差60歳の中牟礼貞則とのコラボレーションは話題となりました。こうした経験は、彼の音楽的な幅をさらに広げており、今後の展開に期待がかかります。
作品情報
- - タイトル: 高橋佑成『ラポール』
- - レーベル: Days of Delight
- - 型番: DOD-048
- - 発売日: 2024年11月6日
- - 定価: 2,500円 (税込2,750円)
このように、高橋佑成の新作『ラポール』は、アートと音楽が融合した素晴らしい作品の誕生を予感させます。彼の即興演奏によって織りなされる音楽の魅力を、ぜひお楽しみください。