WAKU、ウクライナのグリーン復興プロジェクトに採択される

株式会社WAKUが挑むウクライナのグリーン復興

株式会社WAKU（本社：岡山県岡山市）は、国際連合工業開発機関（UNIDO）が推進する「日本企業からの技術移転を通じた新事業創造によるウクライナのグリーン産業復興プロジェクト」に正式に採択されました。このプロジェクトは、ウクライナの環境と産業の再構築を支えるもので、特に先進的な日本の技術を活用して行われます。WAKUは、バイオスティミュラント技術「グルタチオン」を用いて、ウクライナの農業再生に注力し、戦後の食料安全保障と環境修復の両立を目指します。

UNIDOプロジェクトの概要

このUNIDOのプロジェクトは、2024年から2028年までの期間にわたり実施され、ウクライナの産業復興を目指しています。具体的には、日本の経済産業省による資金提供の元、ウクライナと日本の民間企業との間で行われる技術移転や人材育成、ビジネスの共創を通じて、ウクライナのイノベーションやエコシステムの構築を支援します。

ウクライナの農業事情

ウクライナは「ヨーロッパの穀倉地帯」として知られる農業国ですが、2022年以降の戦争により農地の生産性が大きく低下しています。特に砲撃や軍用車両の通行による土壌の重金属汚染が問題となっており、これが食料安全性を脅かし、農業の再開を難しくしています。ウクライナ復興にはインフラの再建とともに、環境保全や持続可能な産業構築が求められます。このような困難に直面する中、WAKUはバイオテクノロジーの力を借りて解決策を探ります。

WAKUの取り組み

WAKUは、グルタチオンを用いた植物向けバイオスティミュラントの実現可能性を研究しています。グルタチオンは抗酸化作用を持つ天然化合物であり、植物のストレス耐性向上や重金属の吸収抑制にも効果があることが確認されています。このプロジェクトでは、グルタチオンの技術検証に加え、現地での生産やサプライチェーンの構築を検討し、将来的な経済モデルの設計を行います。

CEO姫野の想い

代表取締役CEOの姫野亮佑氏は、ウクライナに寄せる個人的な思いを語りました。彼は過去にバックパッカーとしてウクライナを訪れ、その美しさに魅了された経験があります。しかし、2024年の戦争下のウクライナを訪れた際の状況には衝撃を受けたといいます。友人がウクライナとロシアにいることもあり、戦争については複雑な感情を持っています。姫野氏は、「平和が訪れたときに備えてできることをたくさんやる必要がある」とし、WAKUの活動がウクライナの復興に貢献できることを願っています。

WAKUの使命

WAKUは、「グルタチオンで人類の食を守る」というミッションを掲げ、農業用バイオスティミュラントの研究開発を行っています。化学肥料の使用量を減らしながら、安定した収量と品質向上を目指し、持続可能な農業実現に貢献しています。国内外の研究機関や農業法人と協力し、欧州やアジア市場への展開も視野に入れ、グローバルな課題解決に寄与していきます。