AI法律相談に関する意識調査:弁護士への期待を上回るポイントが明らかに
弁護士ドットコム株式会社が、AIと法律相談についての意識調査を行い、その結果を発表しました。この調査は、プロフェッショナルテック総研が発刊する「士業DX白書2025」に収録された詳細な情報の一部です。
調査では、AIと弁護士のどちらに相談したいかという観点から、12項目にわたる意見を求めました。その結果、AIが「アクセスのしやすさ」「コスト低減」「迅速なやりとり」「打ち明けやすさ」などの点で弁護士を上回るという結果が示されました。
調査の背景と目的
今後の法律相談におけるAI活用の可能性を探るために、今回の調査が実施されました。法律相談は、これまで弁護士に依存していた分野ですが、AIが導入されることで新たな相談の形が生まれるかもしれません。弁護士ドットコムは、法律相談における人とAIの優位性を比較することを目的に調査を行いました。
調査概要
実施機関
- - 調査機関:プロフェッショナルテック総研(弁護士ドットコム株式会社内)
調査方法
- - 方法:弁護士ドットコムの一般会員を対象としたウェブアンケート
調査対象
調査期間
主な調査結果
生成AIサービスの利用状況
調査結果によると、生成AIサービスの利用経験がある人の割合は60.6%で、そのうち「たまに使う」と答えたのが33.3%、「日常的に使う」が19.8%という結果が出ました。特に、ChatGPTの利用経験者が91.6%と高い数字を示しており、AI技術の普及が進んでいることが分かります。
法律相談に対する利用意向
今後、法律相談をどのように利用したいかについて質問したところ、回答者の62.3%が弁護士に、11.0%がAIに相談したいと答えました。AIへの信頼性や感情的な配慮が少ないことが指摘される一方で、「最初の窓口としての便利さを求める」「感情的なサポートを必要としない人からの支持」が見受けられました。
AIへの期待
さらに、「打ち明けやすさ」「迅速なやりとり」「アクセスしやすさ」などでAIが安定した支持を集め、特に打ち明けやすさにおいては48.0%がAI、29.2%が弁護士と、AIが優越性を持っていることが明らかになりました。
特にAIを日常的に使用する層では、「打ち明けやすさ」という点で72.6%が期待を寄せている結果が出ています。これは、AIを利用する際に心理的バリアが低いことを示しています。
まとめ
今回の調査は、AI法律相談が与える影響を把握し、今後の法律相談の在り方を考える重要な指針となります。AIの役割が法律相談の現場でどのように変化していくのか、今後の動向に注目です。
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