ダイハツ工業とHALが共同で描く未来型軽自動車
最近、ダイハツ工業株式会社と専門学校HALが手を組み、次世代の軽自動車に関する新たなビジョンを提案しました。本記事では、この産学連携プロジェクトがどのように行われ、どのような成果が得られたのかをご紹介します。
プロジェクトの概要
このプロジェクトは「量産車先行開発」をテーマに、現代のスモールカー市場において必要とされるデザインや機能性についてZ世代の学生たちが考えることが重要視されました。学生たちは、リサーチから始まり、アイデアスケッチ、モデリング、そしてプレゼンテーションまでの一連のプロセスを実践に移しました。これにより、彼らは実世界の開発の過程を体験し、リアルなフィードバックを得ることができました。
「地方を元気にする軽自動車」の提案
プロジェクトの中核となったテーマは、10年後の社会を見据えた「地方を元気にするダイハツ車」です。学生たちは、軽自動車の魅力を最大限に引き出し、個性的で遊び心のあるデザインを考案。その結果、彼らはスモールカーが地域社会にどのように貢献できるかを模索しました。
四月に始動したこのプロジェクトは、七月中旬に学内での成果発表を行い、抜群のアイディアを持つ上位6名の学生がファイナリストとして選出されました。さらに、9月中旬にはダイハツ工業のデザインセンターで最終プレゼンテーションが開催され、審査員たちに向けて彼らの提案が披露されました。
審査員のコメント
ダイハツ工業のデザイン部部長、皆川悟氏は、「デザインは問題解決であり、軽自動車は日常の困り事を解決する道具として作られている」と述べ、学生の提案が高い次元でユニークであることを評価しました。彼は、学生たちのフレッシュで大胆なアイデアに刺激を受けたと語り、このコラボレーションを通じて学生たちがいかにプロに近づけたかを強調しました。
コンペティションの結果
最終結果は以下の通りです。
1位:
HAL大阪カーデザイン学科 野田恒星
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作品名: E-NOVA
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コンセプト: 「思い出の工場」。カップルが旅行して思い出をコレクションするためのモビリティ。
2位:
HAL東京カーデザイン学科 都築達朗
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作品名: 思い出に残るためにどうしよう:Do
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コンセプト: 車を持ちたくても持てない人たちに寄り添い、思い出を積み重ねられるモビリティを提案。
3位:
HAL名古屋カーデザイン学科 髙住知加
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作品名: 遊歩車
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コンセプト: 人生を優雅に遊歩することをテーマに、地方の”感じ方”を変えるモビリティを提案。
専門学校HALの取り組み
専門学校HALは、東京、大阪、名古屋を拠点に、ゲーム、CG、ミュージック、カーデザイン、ITなどの分野で即戦力を育てる教育を行っています。企業との連携を強化し、実際のプロジェクトを通じて学生に貴重な経験を提供しています。これにより、学生たちは現場で必要なスキルを習得し、就職活動に大きな武器を手に入れることができるのです。
ダイハツ工業株式会社の魅力
ダイハツ工業は、1907年に創立されて以来、「お客様に寄り添った暮らしを提供する」という理念のもと、スモールカーの開発を行ってきました。持続可能な社会に向けて、地域に密着したサービスや製品を提供し続けており、今後もその果たす役割は大きいでしょう。
このプロジェクトを通じて、ダイハツとHALの連携が新しい軽自動車の未来を切り開くことが期待されます。