洗濯に関する意識調査結果から見える現代家庭の変化と傾向
株式会社プラネットが公開した『Fromプラネット』第224号では、洗濯に関する意識調査の結果が発表されました。この調査は、2019年に行った第110号以来、5年ぶりに行われたもので、洗濯に対する人々の意識がどう変化しているかを明らかにしています。
「ほぼ毎日」洗濯する家庭が増加
調査によると、「ほぼ毎日洗濯をする」という回答は47.8%に上り、2019年の調査結果35.6%から大きく増えていることがわかります。この傾向は、忙しい現代家庭において、洗濯の重要性が増していることを示しています。次いで「週に2~3日程度」が24.7%と続きます。
ただし、年代別に見ると20代の男女は、ほぼ毎日洗濯する割合が他の年代に比べて低く、特に男性は36.6%、女性は38.7%でした。これにより、若者世代における洗濯の習慣に違いがあることが浮き彫りになっています。
洗濯の時間帯と乾かし方
洗濯を行う時間帯についても、調査では「午前中・お昼前」が43.6%で最も高い割合を示し、「早朝」が36.9%、夜の時間帯が30.3%となっています。また、洗濯物をどのように乾かしているかについてもユニークな結果が見られます。「屋外で干す」という回答が73.6%で高い一方、56.9%は「室内に干す」と回答しており、特に若年層では室内での干し方が増加している様子が見受けられます。
特に女性の20代では、「室内に干す」の割合が67.4%と高く、周囲の環境や生活スタイルが影響しているようです。
室内干しの背景と理由
室内干しを選ぶ理由を尋ねると、最も多い回答は74.2%が「雨天・悪天候の時は外に干せないから」とし、次いで「花粉の付着が心配だから」などが挙げられました。また、外から見られたくないという理由や、盗難の心配があるという回答も目立っており、特に女性の間でそういった意識が強いことが示されています。
面倒な洗濯作業に対する男女差
洗濯作業の中で特に面倒だと感じることも調査されました。最も多かったのは「洗濯物をたたむこと」で30.9%、続いて「洗濯物を広げて干すこと」、さらには「汚れ部分の下洗い、つまみ洗い」が挙がりました。特に男女間では「汚れ部分の下洗い」に15ポイントも差があり、洗濯に対する意識や手間が異なることが浮き彫りになりました。
洗剤選びの基準
調査では「衣類の臭い対策」で多くの人が意識している点も明らかになりました。「除菌機能のある洗剤を使用する」という声が44.8%と最も多く、次いで「芳香効果のある洗剤」が17.8%でした。ここからは、生活者が望むのは良い匂いをつけることよりも、イヤな臭いを消すことに重点を置いていることが見えます。洗剤選びでは62.3%が「洗浄力、汚れ落ちがよいこと」を重視すると回答しており、消臭力や抗菌力の重要性も挙げられています。
コロナ禍での意識の変化
コロナ禍を経た後の洗濯に対する意識の変化については、「こまめに洗濯するようになった」「除菌や抗菌を意識するようになった」という声が多数寄せられました。こうした意識の高まりは、家庭内での衛生管理に対する関心が強くなったことを示しています。
このように、洗濯に関する意識の変化は、環境やライフスタイルの変化を反映していると言えます。株式会社プラネットの調査からは、現代における家庭の洗濯習慣の変化とその傾向が明らかにされました。今後の洗濯のあり方について、消費者のニーズに応じた提案が期待されます。