株式会社ダイキチは、2025年6月に創業50周年を迎えるにあたり、新たな経営理念を策定しました。現在、大阪府貝塚市に本社を置くダイキチは、アメリカ発の清掃フランチャイズビジネス「カバーオール」を展開しており、その成長を支えるための新たな指針を示しました。
新しい経営理念として代表取締役の小田吉彦氏は、「私たちは新しい価値を創造し、すべての人たちが笑顔あふれるイキイキとした社会づくりに貢献し続けます」と発表。従来の「ダイキチに関わるすべての人たちのイキイキ」という表現から、より広い範囲を見据えて「すべての人たちのイキイキ」へと進化させ、清掃事業やビルメンテナンス事業を通じた社会貢献の姿勢を強調しました。
経営理念の背後にある思い
この理念改訂は、会社の方向性を全く変えるものではありません。ダイキチはこれまで「ALL for イキイキ~すべてはイキイキのために~」というキャッチフレーズを大切にしてきましたが、その真意を今一度明確にし、誰もが理解できるように具体的な言葉にすることを目指しました。
とはいえ、企業は年々成長を続け、従業員数は約50人から290人に増加しました。さらに、フランチャイズオーナーを含めれば1707人もの関係者が参加している現状において、理念が十分に浸透することが難しいという課題に直面していました。このため、理念の改訂を通じて、全ての関係者にすぐに理解されるような形を模索することになりました。
ロードマップの作成
新たな経営理念を具体化するために、Vision(あるべき姿)、Mission(事業の目的意義)、Value(行動指針)などが定義され、これらの関係性を図式化したロードマップも公開されました。このロゴマップの作成過程では、多くの議論が交わされました。次世代のリーダー層と経営幹部が合宿しながら時間をかけて策定された結果、ダイキチの理念がしっかりと根付くことを目指しています。
代表取締役の小田氏は、「私たちの目指す未来に向かう確かな一歩となり、組織全体の結束力を一層強固にすると確信しています」と強調しました。
フランチャイズブランドの成長
ダイキチカバーオールは企業のビル、オフィス、マンション、商業施設などに向けた清掃・管理サービスを提供しており、フランチャイズオーナーによる営業活動は基本的に不要です。顧客獲得の課題をダイキチが担い、オーナーは日々の清掃業務と顧客との関係構築に専念できます。これは毎月の売上も保障されているため、安心してビジネスを展開することができます。
また、ダイキチは設立以来安定した成長を遂げており、2024年9月時点で加盟店舗は1,351に達しました。企業の生存率のデータを見ると、創業10年後の中小企業は72%とされていますが、ダイキチカバーオールの加盟店の85.8%は10年以上事業を継続しているとのことです。この安定した売上と成長は、ダイキチのビジネスモデルの信頼性を物語っています。
結論
今後のダイキチのさらなる成長と、社会貢献への強いコミットメントが期待されています。新たな経営理念をもとに、すべての人が笑顔でイキイキとした生活を送る社会を目指して、今後もその歩みを進めていくことでしょう。ダイキチの今後の動向に目が離せません。