派遣事務のリアルな実態を調査！きついこととその魅力とは？

　株式会社ビズヒッツが運営するBiz Hitsが、派遣事務を経験した430人を対象にした調査結果をもとに、派遣事務の現状とそこに潜む難しさ、さらには魅力を探ります。

調査概要

　本調査は、派遣事務を経験した男女430人を対象に、2025年9月17日から10月1日の間に実施されました。回答者は、20代から50代以上まで幅広い年代にわたります。特に30代が多く、男女比は約6対1となっています。

派遣事務を選ぶ理由

　まず、参加者に派遣事務を選んだ理由を尋ねたところ、最も多い回答は「プライベートと両立しやすい（19.1%）」でした。これは、多くの人が家庭やプライベートの事情を優先する中で、派遣事務が柔軟な働き方を提供していることを示しています。また「正社員採用が難しい（18.6%）」が続き、期間限定の働き方を希望する声も多く見受けられました。

体験談

・「結婚を機に正社員から派遣に切り替え、未就学の子どもを保育するためにこの形を取っています。」（40代女性）
・「正社員での求人を探すのが難しいため、派遣の選択に至りました。」（30代女性）

派遣事務で直面する課題

　次に、派遣事務における「きついこと」について、調査結果では「人間関係で悩むこと（41.4%）」が最も多く挙げられました。実際、正社員とのコミュニケーションに壁を感じる派遣社員も多く、上下関係によるストレスが報告されています。

給与に対する悩み

　また、「仕事のわりに給与が低い（23.7%）」という経済的な不安も多く、派遣社員が正社員並みの仕事をしても、その対価が得られない現実が浮き彫りになりました。雇用が不安定なため、次の契約更新を常に心配する声も多く聞かれ、派遣ならではのリスクが感じ取れます。

ボーナスと責任

　ボーナスが支給されない点や、業務内容の責任が重くなることも不満の要素です。特に、派遣社員が正社員の業務をこなす一方で、賃金の低さに不満を抱くことが多いようです。

派遣事務をするメリット

　一方で、派遣事務の魅力としては「未経験でも働きやすい（19.3%）」という声が聞かれ、事務職未経験者でも気軽に挑戦できる環境が整っている点が評価されています。また、自分に合った条件での求人を選びやすく、仕事を選ぶ楽しさもあります。スキルアップの機会が多いため、自分の成長を実感しながら働けることも魅力の一つです。

平田真智子氏の考察

　調査結果に対する国家資格キャリアコンサルタントの平田真智子氏は、「派遣という働き方は、自ら選んだ人ばかりではない」と指摘しています。背景には生活状況や労働市場の影響も大きく、現在の派遣事務の環境がもたらす課題と魅力を受け止めて、より良い就労環境を目指していく必要があるとのことです。

まとめ

　派遣事務は柔軟な働き方が実現できる一方で、雇用の不安定さや人間関係の難しさが課題となっています。しかし、その一方で未経験の人でも挑戦できる環境やスキルを積む機会があるため、多くの人が派遣事務で新しい仕事の形を見つけています。自分に最適な派遣会社や業務内容を見つけることで、より充実した働き方が可能になるでしょう。