町家がグッドデザイン賞
2025-10-15 15:38:43

キノアーキテクツの「西陣の町家」が2025年度グッドデザイン賞に輝く!

キノアーキテクツの新たな挑戦



株式会社キノアーキテクツ(東京・新宿区)は、その最新プロジェクト「西陣の町家」が2025年度グッドデザイン賞を受賞したことを発表しました。この受賞は、地域に根ざす職住一体型の機能的で美しいデザインが評価された結果です。これにより、キノアーキテクツは10作品目の受賞となります。

プロジェクトの概要


「西陣の町家」は、京都市の歴史的な西陣地区において、新たなカフェ「noki noki」と建築設計事務所が共存する形で建築されました。この町家は、職住一体型の特徴を持っており、住むだけでなく、働く場としても機能しています。プロジェクトの所在地は浄福寺通りに面しており、地域の文化に溶け込むようなデザインで設計されています。

歴史的背景と現代の試み


西陣地区は、日本の織物技術の発展に寄与してきた地域ですが、1970年代には生産が減少し、無秩序な都市開発が進行しました。これにより、地域の歴史や風景が薄れていく危機がありました。そこで、京都市は景観条例を制定し、歴史的な町並みを守るために新築に厳しい規制を設けました。この背景を受けて、キノアーキテクツは、地域への配慮を最大限に考慮し、デザインを行うことに努めました。

商業と居住の融合


「西陣の町家」は、1階がカフェ「noki noki」として地域住民や観光客を迎え入れるスペース、奥には建築事務所、上階には住宅が配置されています。こうした構成は、仕事と生活、さらには地域コミュニティの交流を生み出します。実際、オープン以来、多くの人々が利用し、町の賑わいに寄与する存在となりました。

デザインと機能性の両立


審査委員のコメントによれば、外観は伝統に無理に寄せることなく、自然な形で町家の特徴を引き出しつつ、現代的な要素を取り入れています。また、町の賑わいを再生するための現代的な町家像としての評価も得られています。たとえば、カフェに展示されているアーティスト牛木匡憲のアートは、地域的な文化を発信する新たなメディアとなっています。

地域への貢献


キノアーキテクツの代表である木下昌大と束野由佳は、新たなプロジェクトをさらに展開しています。カフェから得られる情報やネットワークを生かし、地域還元のための様々なプロジェクトに取り組んでいます。具体的には、古材回収や出張コーヒー屋台の計画が進行中で、地域に深く根付いた企業として成長しています。

このプロジェクトこそが、ただの建物ではなく、地域の文化や歴史を活かした新しい形の町家であることを確信させます。持続可能な地域の発展に向け、今後もキノアーキテクツの取り組みから目が離せません。

施設概要


  • - 施設名:西陣の町家
  • - 所在地:京都市上京区
  • - 主用途:飲食店兼用住宅
  • - 構造:木造一部RC造3階
  • - 敷地面積:151.05㎡
  • - 延床面積:221.49㎡
  • - 建築設計:キノアーキテクツ(木下昌大・束野由佳・佐野雄基・成田陽香)

キノアーキテクツ公式サイト
カフェ「noki noki」公式サイト

グッドデザイン賞について


この賞は、デザインの力で私たちの暮らしや社会を向上させる活動を目指しています。1957年から続き、数多くの製品や建物に贈られています。デザインは目に見える作品だけでなく、人のニーズを満たすための仕組みや経験までも含まれるのです。


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会社情報

会社名
株式会社キノアーキテクツ
住所
東京都新宿区下落合2ー25ー9
電話番号
03-6882-9705

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