第18回「shiseido art egg」賞受賞者の発表
資生堂が開催する公募制プログラム「shiseido art egg」は、新進アーティストに創作の場を提供し、アートシーンを豊かにしています。2025年第18回となる今回は、魅力溢れる入選アーティスト3名が注目を集め、それぞれが独自の視点で観客に語りかけました。このメインイベントである、資生堂ギャラリーでの作品展は、彼らの才能と想像力が織りなす新たな価値観を感じることができる貴重な機会です。
入選アーティストと展示内容
選ばれたのは、大東 忍(だいとうしのぶ)、すずえり(鈴木 英倫子)、平田 尚也(ひらたなおや)の3氏。彼らはそれぞれ、異なるテーマと手法を用いて展覧会を展開しました。大東のテーマは「不寝の夜/Sleepless Nights」で、風景を描くために歩き、踊り、見知らぬ土地の人々の営みを読み解くという独自のアプローチを用いました。
平田は「仮現の反射/Reflections of Bric-a-Brac」をテーマに、インターネット上のデジタルデータをもとにしたインスタレーション作品を提案。現代のデジタルテクノロジーの影響を受けながら、物質と複製についての新たな視座を提供しました。
しかし、今回の栄えある「shiseido art egg賞」を獲得したのは、すずえり氏でした。彼女は、アートとテクノロジーを融合させ、音や光に物語性を持たせた作品を制作しています。特に、ハリウッド女優であり、通信技術の先駆者でもあるヘディ・ラマーにフォーカスした展示は評価を集めました。
受賞理由と展示のテーマ
審査員の評価は、すずえりの作品が持つ高い完成度に基づいています。彼女は、通信と社会の関係に焦点を当て、観客を作品の一部として取り込む新たな試みを行い、その深い考察が評価されました。受賞式は7月29日、資生堂ギャラリーで行われ、梶浦砂織部長よりトロフィーと賞金20万円が授与されました。このトロフィーは、日本の木「セン」で作られ、カリモク家具とのコラボレーションによって実現した唯一無二のもので、社会に柔軟に適応することを象徴しています。
すずえり氏の受賞コメント
受賞を報告したすずえり氏は、「様々な人々の支援があって展示が実現できた」と感謝を示しました。彼女は、これまでの経験を全て反映させた作品を創る機会を得たことに感謝し、これからも社会に意識を向けて進んでいくことを誓いました。
今後の活動と展示情報
すずえりの展覧会「Any girl can be glamorous」は、2025年4月16日から5月18日まで開催されます。彼女の作品を通じて、今を生きる女性たちの姿や、現代社会における通信技術の重要性が見えてくることでしょう。この展覧会は、すずえりの独自性と創造性を楽しめる貴重な機会です。
まとめ
「shiseido art egg」賞は、若手アーティストの登竜門としてますます注目されており、今後のアート界においてもその影響力を発揮することでしょう。すずえり氏の更なる活躍に期待が寄せられています。最後に、資生堂ギャラリーの公式サイトにて詳しい情報をチェックしてみてください。「shiseido art egg」の未来がますます楽しみです。