大日本印刷がわかりやすく可視化する企業活動のインパクト
2024年9月2日、大日本印刷株式会社(DNP)は一般社団法人Earth Companyとの協力によって、企業が行う社会課題や環境問題に関する活動の影響を数値化し、長期的な企業価値との関係を明確にする新しいサービスを発表します。これにより、企業は自身の取り組みがどれほどの効果を及ぼしているのかを具体的に理解できるようになります。
新サービスの概要
新たに導入されるこのサービスでは、ボランティア活動や出張授業など、企業が地域社会や環境に貢献する活動の効果を、定性的および定量的に評価することが可能になります。この視覚化により、企業がどのように社会課題解決に向けて進んでいるのかを具体的に示すことができ、持続可能な経営への道を開く重要な手助けとなります。
背景と目的
近年、企業に求められているのは環境・社会・ガバナンス(ESG)への配慮です。特に2023年には、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく情報開示の義務化が進み、企業の非財務情報の透明性が重要視されています。しかしながら、数多くの企業が社会課題解決活動と企業価値との関連性を示すことが難しい状況にあります。これが故に、経営戦略と歩調を合わせた寄与が困難になっています。
このような背景の下で、DNPは今回のサービスを立ち上げ、企業の社会貢献活動が持つ意味や効果を示すことで、積極的な取り組みを促進しようとしています。
インパクトの可視化の手法
本サービスでは、企業が行うボランティア活動や出張事業などの影響を明確にするためのフレームワークを提供します。具体的には、活動のプロセスを整理し、その影響を定量化するための設計が行われます。これにより、企業は自らの施策が持つ影響を理解し、投資判断に役立てることができます。さらに、可視化された情報を社内外に開示することで、投資家やパートナーからの信頼を得ることができ、社内のエンゲージメントも向上します。
具体的なプログラムの提供
DNPが実施する「DNP Asia Kids Experience」は、次世代育成を意識した出張授業を通じて、SDGs達成に寄与するプログラムです。このプログラムは、新しいサービスの設計と運営を通じて、企業の社会貢献活動の質の向上を図ります。また、DNPは企業独自の施策の影響を定量化するサポートも行うため、幅広い企業のニーズに応えられる体制を整えています。
今後の展望
DNPは本サービスを多くの企業に提供するだけでなく、パートナーシップを強化し、企業が直面する環境や人権、労働、地域社会にかかわる様々な課題を可視化することで、各企業の持続可能な成長を支援していく計画です。これを通じて、社会的価値を創造し、企業が環境や地域社会に与える影響を整理し、新たなビジネスチャンスとして結びつけることを目指しています。
新しい視点からの企業活動の評価が進む中で、どのように成果を可視化し、社会に貢献するかが今後の重要なテーマとなりそうです。