TOPPANが開発した新しいパッケージ技術
TOPPANは、環境に配慮したパッケージングの新たな一歩を踏み出しました。今回発表された
ALL-PEモノマテリアルスタンディングパウチは、ポリエチレンをベースにした単一素材から成るパッケージで、リサイクルの適性を大きく向上させています。この新製品は、特にトイレタリー業界のシャンプーやリンス、さらには業務用食品に向けた液体用途の詰め替えパウチとして展開され、2024年10月からのサンプル提供を予定しています。
開発の背景
持続可能な社会の実現に向けて、各国で注目が集まるのが環境負荷を低減したパッケージです。日本においては、2022年に施行されたプラスチック資源循環促進法を背景に、プラスチック使用製品のリサイクルや再利用に関する取り組みが強化されています。また、EUでは2030年までにすべての包装材をリサイクル可能にするという目標が設定されています。
これまで、ポリオレフィンやポリエチレンなど、複数の異なる素材から成る複合包装が大半を占めていましたが、TOPPANはこの流れを受けてモノマテリアル構成に注目し、ALL-PEフィルムを開発しました。これにより、よりリサイクルが容易なパッケージングを実現し、業界のトレンドに合った持続可能な選択肢を提供します。
製品の特徴
新しいALL-PEモノマテリアルスタンディングパウチは、以下のような特長を持っています:
- - すべてポリエチレン素材:フィルムは100%ポリエチレンから構成されており、リサイクルしやすい特性を持っています。液体製品用途に必要な密封性や耐久性を兼ね備えており、一般的な充填機での製造が可能です。
- - 易カット機能:カット単位での設計に工夫を施し、従来型の複合素材フィルムと同等の使いやすさを提供します。レーザー加工による強度低下を抑え、従来は難しかった操作感を向上させました。
今後の展望
TOPPANは、この新製品をトイレタリーおよび食品業界に向けて積極的に販売し、2025年度には関連受注も含め、10億円の売上を目指します。
TOKYO PACK 2024 出展のお知らせ
今回のALL-PEモノマテリアルスタンディングパウチは、2024年10月23日から25日にかけて東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2024」にて展示されます。具体的には、東ホールのTOPPANブース(小間番号2U09)で確認することが可能です。
イベントのテーマは「世界が驚く包装イノベーションを!-TOKYO PACKから世界へ-」。多くの業界関係者や来場者が集まる中で、TOPPANはこの革新的な製品を披露し、持続可能な未来への道筋を示すことを目指しています。
TOPPANのサステナブルブランド「SMARTS™」
TOPPANは、パッケージを起点としたサステナブルブランド「SMARTS™」を通じて、環境に優しい技術やノウハウを提供しています。このブランドは、マーケティング、デジタル変革(DX)やビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)など、多様なリソースを活用した提案を行い、持続可能な社会の実現に貢献していきます。詳しくは
こちらを参照ください。