長崎・壱岐の華が高濃度アルコールを医療向けに販売開始

壱岐の華、高濃度アルコールを医療施設向けに販売開始

長崎県の酒造会社、株式会社壱岐の華が新型コロナウイルスの影響を受けて、医療機関向けに高濃度アルコール「壱岐の華アルコール62%」の販売を開始しました。この商品は、酒税が免除され、従来の高濃度スピリッツよりもお手頃な価格で提供されます。

背景と国の対応

新型コロナウイルス感染拡大の中で、手指消毒用のエタノールが不足している状況が続いています。こうした状況を受けて、厚生労働省は2020年3月23日に、酒類製造業者が製造する高濃度エタノールが手指消毒用に使用できるという通達を出しました。それに伴い、多くの酒造会社がこの高濃度アルコールの製造を始めましたが、高濃度製品には本来、酒税が課せられていました。

その後、消毒用としての使用に対してアルコール製品の売上を守るため、国税庁は2020年5月1日に「不可飲処置」が施された高濃度アルコール製品について、酒税の免除を通知しました。この通達を受け、壱岐の華は医療・福祉関連施設向けに酒税を含まない高濃度アルコールの供給を開始しました。

新商品について

「壱岐の華アルコール62%」は医療施設や福祉施設向け専用の製品として、内容量500ml、アルコール度数62度の製品です。原材料は本格焼酎（壱岐焼酎）および香料で、飲用ではなく、手指消毒用として提供されます。価格は1本900円（消費税別途）で、通常のスピリッツの約60%程度の価格での提供が可能です。

この商品は、2020年5月11日から医療機関及び福祉施設への出荷が開始され、すでに複数の医療機関から問い合わせを受けています。一般向けの販売は行われませんが、飲用目的の場合には従来通り酒税を課せられた高濃度アルコールとしての販売が行われます。

会社概要

壱岐の華は、長崎県壱岐市に位置し、壱岐焼酎の製造を行っています。代表取締役は長田浩義氏で、会社の所在地は〒811-5315長崎県壱岐市芦辺町諸吉二亦触1664-1です。より詳細な情報や問い合わせについては、壱岐の華本社までご連絡ください。電話番号は0920-45-0041、FAX番号は0920-45-1855になります。

新型コロナウイルスの脅威が続く中、壱岐の華の取り組みは、医療機関のニーズに応えつつ、安全な消毒環境の確保に貢献するでしょう。