子どもが笑顔で過ごせる夏休みを目指して
全国の子どもたちが夏休みを迎えますが、給食がないこの時期、生活に困窮している家庭には大きな挑戦が訪れます。そんな中、一般社団法人全国フードバンク推進協議会が、49の加盟フードバンク団体と協力し、夏休み期間に集中した食料支援を行うことを発表しました。この取り組みの名は「第9回フードバンクこども応援全国プロジェクト」です。
趣旨と背景
物価高が続く日本では、子どもの貧困問題が深刻化し、特にひとり親家庭の貧困率は実に44.5%に達しています。最近の調査によると、我が国の子どもの貧困率は11.5%。つまり、9人に1人の子どもが何らかの形で貧困に苦しんでいます。このような状況の中で、給食が非常に大きな栄養源となっている家庭にとって、夏休みは特に厳しい時間です。
給食がないことで食事が確保できず、経済的な困難に直面する世帯も少なくありません。フードバンクによる支援は、多くの場合、必要とされるすべてのニーズに応じられていないのが現状です。最近の調査結果によると、8割以上のフードバンク団体が支援の要請が増加している一方で、6割の団体で寄付が減少しているという危機的状況にあります。
第9回フードバンクこども応援全国プロジェクトの内容
このプロジェクトでは、2025年の7月から8月末までの約2カ月間にわたり、全国で45,000世帯を対象に食料支援を実施します。各地域のフードバンク団体が役所や社会福祉協議会、小学校や中学校などの教育機関と連携し、困窮世帯を早期に発見し、必要な食料を届けることを目指します。
これまでの同プロジェクトでは、支援世帯数が徐々に増加しており、第1回目には14,011世帯、第8回目には36,756世帯への支援が行われるなど、年々その影響力を拡大しています。
公的支援の重要性
フードバンク団体は地域のニーズを満たすために、益々の支援が求められていますが、現状では基盤の弱さから十分な食品提供が難しいのが実情です。特に物価が高騰する中で、業務に必要な資金や寄付を集めることが難しくなっています。
米国におけるフードバンクは年間739万トンもの食品を取り扱い、国内の食品ロス量を大きく上回っています。日本においても、このようなフードバンクの機能を活かし、地域社会全体で困窮世帯を支えていく体制の強化が急務です。
支援をお願いしたい
このプロジェクトを成功させるためには、企業や団体、個人の皆様からのご協力が不可欠です。食品の寄贈や資金提供など、あらゆる支援が必要です。子どもたちの成長を支えるため、ぜひ少しのご協力をよろしくお願いします。
団体概要
代表理事の米山廣明氏が率いる全国フードバンク推進協議会は、東京・新宿に本社を構え、様々な活動を通じて地域社会の困窮世帯を支える仕事を行っています。2020年には設立から5年を迎え、今後ますますの活動に期待が寄せられています。また、プロジェクトに関する詳細は、公式サイト(https://www.fb-kyougikai.net/)までお越しください。
私たちの目標は、「明日の食事に困る人のいない社会」を実現することです。一緒に活動し、未来を変えていきましょう。