株式会社はてなが新たなトレーニングプログラムを展開
最近、株式会社はてなは生成AIを利用した発話分析ソリューション「toitta」を用いた新たなトレーニングプログラム「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」の提供を開始しました。このプログラムは、リサーチ対象者からの発話情報を分析する手法である「KA法」を最短3時間で実践できるという画期的な内容です。
KA法の考え方とは?
KA法は、インタビュー調査の際に得られる質的データに対して「心の声」と「価値」を解釈することで、本質的なニーズを抽出する分析手法です。リサーチを通じて得た情報を基に、製品やサービスの開発、またはマーケティング施策に役立つインサイトを導き出すことができるのです。特に、異なる職種のメンバーが集まり、共同で実施することにより、共有認識が育まれるという大きなメリットもあります。
しかしながら、KA法には課題も存在しました。分析には、発話情報をテキスト化する作業が必要であり、さらにそのデータを適切な形式に変換するための前処理に多くの時間と工数を費やさなければならないのです。このような背景から、はてなは自社で開発した「toitta」によって、これまでの課題を解決することを目指しました。
「toitta」の機能と利点
2024年10月に正式にリリースされた「toitta」は、発話情報の高精度な書き起こしを行い、切片生成をスピードアップさせることで、リサーチャーが深い洞察を得ることをサポートします。これにより、分析プロセス全体が効率化されるだけでなく、仮説の精緻化も促進されます。つまり、「toitta」を活用することでリサーチのかかる手間を大きく削減できるのです。
「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」について
今回の「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」は、実際の業務に役立つ内容としてカスタマイズされているため、参加者は各自のニーズに合ったワークショップを体験することができます。ワークショップは出張形式で行われ、参加者全員が「toitta」を用いて実践的にKA法を学ぶことができるのです。これにより、リサーチ未経験のチームでも、大きな成果を得ることが期待できます。
さらに、はてなは特定非営利活動法人人間中心設計推進機構(HCD-Net)との連携を通じて過去にワークショップを開催しており、その経験を活かした内容も提供しています。
今後の展開
1月24日には、株式会社KOMPEITOのカスタマーサクセスチームを招いたオンラインセミナーも開催予定です。リサーチを未経験とするチームが顧客の声を事業に活かす方法についての実践を共有する機会となります。興味のある方は是非参加してみると良いでしょう。
「toitta」は今後も機能開発を続け、インタビューデータの効率的な分析・管理を支援していく方針です。リサーチやマーケティングの担当者にとって、案件を円滑に進めるための頼もしいパートナーとなるでしょう。