ブレインパッドとジオテクノロジーズが生成AIの共同研究を開始し新空間検索技術を提案

ブレインパッドとジオテクノロジーズが手を組む

背景と目的

株式会社ブレインパッドとジオテクノロジーズは、最近「生成AI×地理空間データ」に関する共同研究を開始しました。この共同研究の目的は、異なるデータ形式を統合的に処理する生成AI「マルチモーダルAI」と、地理情報を組み合わせて、自然言語による新たな空間検索体験を提供することにあります。従来の地図検索では、ユーザーが具体的な地名や施設名を入力する必要がありました。しかし、これがあいまいな表現からでは行えず、利便性に欠けるとされていました。たとえば、「子供が遊びやすい公園」や「綺麗な水源の近くの空き地」などの言い回しでは、検索が難しい状況でした。そこで、両社は協力し、この課題を解決し、利用者が求める場所を見つけやすくするための研究を進めることになりました。

共同研究の概要

本共同研究は、地理空間データにおける新規サービスの構築可能性を探ることをテーマとしています。具体的には以下の内容が含まれます：

- 自然言語と地理空間データの統合
- あいまい検索の精度や応答速度の評価
- カーナビや GIS、都市計画などへの応用可能性

ブレインパッドはAIシステムの開発と評価を行い、ジオテクノロジーズは必要データの提供と検索設計に取り組みます。特に、マルチモーダルAIによって異なるデータ形式を統合的に扱うことで、ユーザーが示すあいまいな要望にも柔軟に対応可能な検索技術の開発を目指しています。

期待される効果と今後の展望

本研究により、ユーザーが特定の条件ではなく、多様なニーズに応じた柔軟な検索が可能となることが見込まれています。たとえば、地図サービスの利便性向上や、効率的な地図制作が期待され、さらには地域属性に基づいたいろいろなサービスへの展開も視野に入れています。

今後の展開として、2026年をめどに次世代の空間検索体験を市場に提供するため、技術の検証と市場実証を加速させていく予定です。また、ブレインパッドが開発した衛星データソリューション「Orbital Sense」が本日より体験版として公開されました。この「Orbital Sense」は、AIがあいまいな指示から地域を類推し、該当する衛星画像を迅速に提示する機能を持っています。