BBSecとIDの協業による新たなサイバーセキュリティサービスの展開
株式会社ブロードバンドセキュリティ(BBSec)が2024年11月、株式会社IDホールディングスとの資本業務提携契約を締結し、欧州でのサイバーセキュリティ関連ソリューションサービスを新たに提供することが発表されました。この提携により、欧州におけるITサービス事業の拡大と新規ビジネスの開拓が期待されています。
欧州におけるサイバーセキュリティの現状
近年、技術革新や世界情勢の変化、企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進に伴い、新たなセキュリティの課題が浮上しています。特に、欧州では地政学的な緊張が高まる中、サイバー攻撃の脅威が増大しています。2024年12月から施行されるEUのサイバーレジリエンス法(CRA)は、デジタル製品に対する共通のサイバーセキュリティ要件を定めており、これにより在欧日系企業は深刻な人材不足や専門性の欠如といった課題に直面しています。
提供されるサービス
BBSecがIDと提携することで、以下のようなサイバーセキュリティ関連サービスが提供されます。
G-MDR™(Global-Managed Detection and Response Services)
このサービスは、24時間365日体制でサイバー攻撃の高度な検出と対応を行います。フルアウトソース型のサービスであり、分析・検知、遮断と封じ込め、事故調査・対応支援などを提供します。
脆弱性診断
本サービスは、手動による精度の高い診断と独自開発の自動診断を組み合わせて、悪意ある攻撃のリスクを事前に発見し、防御ができるようサポートします。
改ざん検知
お客様のWebサイトコンテンツの改ざんを診断する自動ツールです。SaaS型とエージェント型が用意されており、リアルタイムで攻撃を検知し、迅速な対策が可能です。
TISAX認証支援コンサルティング
自動車業界向けの国際的な情報セキュリティ標準であるTISAXに準拠するためのコンサルティングを提供し、欧州の自動車メーカーとの取引に不可欠な支援を行います。
BBSecの取り組みとビジョン
BBSecは、「Vision2030」に基づく「Action 2024」を策定し、新規事業への参入、人的資本への投資、既存事業の拡大を目指しています。ID社との協業によるサイバー攻撃へのデジタルフォレンジックサービスの提供は、これらの目標に資するものと位置付けられています。
パートナーシップの強化
BBSec、IDヨーロッパ、Newton ITの3者による協力により、サイバーセキュリティ分野におけるサービスの質が向上し、顧客への支援がより強化される見込みです。さらに技術者の交流が進むことで、販売力の強化も期待されています。
BBSecについて
2000年に設立されたBBSecは、トータルセキュリティ・サービスプロバイダーとして、可視化・診断から事故発生時の対応、24時間365日体制での運用を行っています。自社の高度な技術力と豊富な経験をもとに、社会課題としての「サプライチェーン攻撃」「社会インフラ攻撃」「AI時代のセキュリティ」への対応に取り組んでいます。最終的には、すべてのお客様を悪意ある攻撃者から守り、便利で安全なネットワーク社会の実現を目指しています。