新しい農業の形、あすベジ苗の魅力
最近、環境問題に対する意識が高まる中、家庭菜園に新たな風をもたらす「あすベジ苗」が注目を集めています。この苗シリーズは、
タキイ種苗株式会社と
株式会社カネカが共同で開発したもので、2025年春には新たに全6品種が販売予定です。具体的には、ピーマン『京みどり』、キュウリ『Vシャイン』、ラッカセイ『おおまさりネオ』などがラインナップに加わります。この商品は、ただ美味しい野菜を育てるだけでなく、
環境に優しいという側面も兼ね備えているのです。
環境への配慮
近年、プラスチックごみによる海洋汚染が深刻な問題となっています。農業の分野でも、農業用のハウスやポットなどにプラスチックが多く使用されています。この課題に対処するため、カネカは独自開発した生分解性バイオポリマー『Green Planet®』を農業に活かすことを目指しました。この素材を使ったポットは、土壌中で自然に分解されるため、家庭菜園向けのあすベジ苗ではプラスチックごみの排出を大幅に削減しています。さらに、このポットはそのまま土に植えられ、根傷みを防ぐという利点もあるため、初心者でも育てやすい設計となっています。
開発の背景と挑戦
あすベジ苗の開発には、タキイ種苗が生分解性のポットを使った野菜苗を販売した実績がなかったため、多くの課題がありました。育苗期間中や店頭に並べた際にポットが分解されないか、定植後の生育に問題がないかなどの懸念がありました。開発は一筋縄ではいかず、透明ポットを試してみると、光が内部に入りすぎて根の成長が悪化することもありました。そのため、ポットの素材やデザインを改良するために、何度も会合を重ねました。こうした努力の結果、2025年春に全6品種への拡充が実現する運びとなりました。
あすベジ苗のラインナップ
2023年には中玉トマトの『フルティカ』、2024年にはミニトマト『千恋』とオクラの『ヘルシエ』が販売されました。そして、2025年春には新たにピーマン、キュウリ、そしてラッカセイを追加し、より豊富な品種が家庭菜園に登場します。これにより、消費者は多様な野菜を家庭で育てることができ、育てる楽しみを感じることができます。
継続する努力
カネカとタキイ種苗は、環境問題を踏まえた商品の提供を共に目指し、今後も技術の改良を進めていくとしています。これにより、より多くの人々が家庭菜園を楽しみ、持続可能な農業に寄与できることを目指しています。
情報発信
さらに、タキイ種苗の公式Instagramでは「苗のこと教え隊」として多くの情報を発信しています。新商品紹介や栽培ノウハウといった役立つ情報が定期的に更新されているので、家庭菜園を始めたいと考えている人にとってはとても参考になるでしょう。この機会に、新たな家庭菜園の魅力を体験してみるのはいかがでしょうか?