新東宝キネマノスタルジアから傑作3作品のDVDが発売決定！

新東宝キネマノスタルジアが贈る名作集

新東宝キネマノスタルジアから、待望のDVD化が実現した作品が登場します。今回、合わせて発売されるのは、コメディの傑作『アツカマ氏とオヤカマ氏』、世代間のギャップを描いた『青春怪談』、そして風刺が光る『億万長者』の3本です。これらの作品は、いずれも独自の視点から日本の社会や人間模様を描いており、観る者に強い印象を与えます。

1.『アツカマ氏とオヤカマ氏』の魅力

この作品は、千葉泰樹監督が手がけた傑作サラリーマン喜劇です。心臓男として知られるアツカマ氏が、上司のオヤカマ氏やウラガナ氏と織りなす人間模様が面白おかしく描かれています。実際に登場するキャラクターたちが非常に個性的で、特に小林桂樹さん演じるアツカマ氏の厚かましさと憎めなさが絶妙にミックスされています。また、舞台は富士重工業の販売店で、当時の庶民生活も垣間見ることができます。これは、観るだけで当時の雰囲気を楽しむことができる作品です。

2.『青春怪談』での世代間の葛藤

一方、二組の親子を通じて世代間の価値観の齟齬やジェンダー問題についての考察が行われている『青春怪談』は、特に興味深い作品です。阿部豊監督のもと、上原謙や高峰三枝子のキャストが織りなすストーリーは、親たちの再婚を促す若者たちの試行錯誤を描いています。正面からLGBTQ+問題に切り込んでいる点でも注目され、時代を先取りした視点には驚かされます。

3.『億万長者』の風刺的描写

そして、『億万長者』は市川崑監督による風刺コメディで、脱税をテーマにしたストーリーが展開されます。待望のHDリマスター版での登場で、木村功さん演じる主人公が、税務署の内部事情や政治腐敗について問いかける姿には目を見張るものがあります。特に、1954年という歴史的背景の中で展開される物語は、現代でも通じる社会問題への視点を提供しています。

DVDの詳細

これらの作品は、2025年7月2日（水）にそれぞれのDVDが発売されます。価格は『青春怪談』が4,180円（税込）、『アツカマ氏とオヤカマ氏』と『億万長者』はそれぞれ3,080円（税込）で販売される予定です。これらの作品を通して新しい視点を得るだけでなく、日本映画の歴史を振り返る貴重な機会となるでしょう。どれも独特な内容を持った作品ですので、お見逃しなく！