AI「しまじろう」がIT奨励賞を受賞
最近、ベネッセとソフトバンクロボティクスが共同開発した幼児向け会話型AI「しまじろう」が、IT協会の第42回IT賞で「IT奨励賞(顧客・事業機能領域)」を受賞した。この授賞は、ITを活用したビジネス革新を称えるもので、本プロジェクトの成果が高く評価された。
「しまじろう」の詰まった独自の機能とは?
AI「しまじろう」は、専用スマートフォンアプリとホールド用ぬいぐるみを組み合わせ、子どもたちに新しいコミュニケーション体験を提供する。特に注目すべきは、以下の機能だ。
1. おしゃべり機能
この機能では、しまじろうが年少の子どもたちに適した会話テーマを提示し、自然と語彙を増やすサポートを行う。35年の幼児教育の知見を活かし、生成AIをカスタマイズしている。
2. あそび機能
しまじろうと一緒にできるごっこ遊びや連想ゲーム、さらには歌や読み聞かせなども盛り込まれた「あそび」機能は、子どもが自立して楽しむことができる。20種類以上の遊びと40以上の歌やお話が用意されている。
3. 英語対応
おしゃべりやあそびに加え、うたやおはなしも英語に対応。これにより、子どもたちは楽しく会話しながら自然に英語力を養うことができる。
4. 保護者向けレポート
AIは、子どもとの会話や遊びの中での興味や感情を分析し、その結果を保護者にレポートとして提供する。この機能により、親は子どもの成長を振り返り、さらなるサポートが可能になる。
背景にあるニーズと技術の進化
昨今の社会では、共働き世帯の増加により、保護者が子どもと時間を十分に過ごすことが困難になっている。一方、未来の子どもたちには高いコミュニケーション力や自主性、問題解決能力が求められていることも背景にある。そうしたニーズに応えるため、AI技術の進化に伴い、生成AIを活用した新サービスの展開が進められている。
ベネッセの「こどもちゃれんじ」と、ソフトバンクロボティクスの知見が結集されたこのプロジェクトは、さらに多くの家庭に対して価値を提供していくことを目指している。
将来への展望
ソフトバンクロボティクスは、生成AIの技術を活用し、さらなる革新的なビジネス展開を計画している。今後「しまじろう」がどのように家庭の教育に寄与していくのか、ますます注目が集まるだろう。子どもたちの未来を支えるために、AIがどのように役立つのか、その展望に期待が寄せられている。