エン・ジャパン、VOLLECTをグループ化
エン・ジャパン株式会社(以下、エン・ジャパン)が、ダイレクトリクルーティングに特化した株式会社VOLLECTをグループ会社化することが発表されました。この戦略的な動きは、日本の人材採用市場における競争力を一層強化することを目的としています。
グループ会社化の背景
エン・ジャパンは、人材採用に関する幅広いサービスを展開しています。特に求人情報サイトの運営や人材紹介、教育評価などを中心にビジネスを行い、「人材の採用・入社後の活躍」を支援する取り組みを続けています。しかし、現在の採用市場では、人材の確保が困難な状況が続いており、業界全体で外注化の動きが高まっています。そのため、エン・ジャパンはM&Aを通じて事業を拡大し、収益機会を重視しています。
今回は、株式会社VOLLECTがその選択肢となりました。VOLLECTはダイレクトリクルーティングを基盤にし、顧客企業の採用プロセスを最適化するRPO(Recruitment Process Outsourcing)を行っており、大手企業を含む多様な業界に700社以上の支援実績があります。
採用市場の変化と目的
日本の採用市場は、人材確保難のために急激な変化を見せています。企業はより効果的かつ効率的な採用方法を求めており、RPOサービスの需要が急増しています。エン・ジャパンは、既にダイレクトリクルーティングサービスを手掛けており、VOLLECTの取り込みにより、さらにDX(デジタル変革)を活用した新しいサービスを展開していく方針です。
VOLLECTの事業について
VOLLECTは、スカウト採用を支援する「PROSCOUT」をはじめ、直感的なマッチングや効率的な採用プロセスを実現するサービスを提供しています。その成果として、同社は信頼されるブランドとしての地位を確立しています。これにより、エン・ジャパンとのシナジーが期待され、双方にとってのメリットが見込まれています。
エン・ジャパンの展望
エン・ジャパンの鈴木孝二社長は、VOLLECTのグループ化を機に、顧客基盤とブランド力を活かし、さらなる成長を期待しています。特に、ダイレクトリクルーティング領域での知見を活用し、より高い価値を提供することに注力するとのことです。
また、エン・ジャパンが掲げる「CSA経営」(Career Select Ability)という理念にもつながり、自分らしいキャリアの構築をサポートしていく方針です。
中島大志氏のコメント
VOLLECTの代表取締役、中島大志氏は、エン・ジャパンとのグループ化について「ダイレクトリクルーティング支援のNo.1企業になる」という目標のもと、協力し合えることを嬉しく思うと述べています。エン・ジャパンの提供するプラットフォームとVOLLECTの特化したノウハウを組み合わせることで、企業と求職者、双方にとって価値のあるサービスを提供できると確信しています。
新たな戦略的パートナーシップのもと、エン・ジャパンとVOLLECTの今後の展開に期待が高まります。両社の協力により、日本の人材採用市場が進化し、企業と求職者に対してより良い解決策を提供できることが期待されるでしょう。