調理師教育の未来
2024-07-18 10:39:43

調理師の未来を考える!調理技術教育学会 第5回学術大会レポート:最新技術から災害支援まで多岐にわたる議論が展開

調理師の未来を拓く!「調理技術教育学会 第5回学術大会」レポート



公益社団法人全国調理師養成施設協会(会長:服部幸應)主催の「調理技術教育学会 第5回学術大会」が、2024年8月7日(水)・8日(木)に辻調理師専門学校 東京にて開催されました。本大会は、「これからの調理師教育のあり方」をテーマに、調理師学校教員などによる研究発表や、厚生労働省健康・生活衛生局健康課栄養指導室室長 塩澤信良氏らによる講演、パネルディスカッション、シンポジウムなどが行われました。

最新技術から災害支援まで、多岐にわたる議論



1日目の基調講演では、塩澤氏から「これからの調理師教育」と題し、現代社会における調理師の役割や求められる資質について講演が行われました。塩澤氏は、健康志向の高まりや食の安全に対する意識の高揚など、現代社会が抱える課題を挙げ、調理師がこれらの課題解決に貢献していくために必要な知識や技術を習得する重要性を訴えました。

続くパネルディスカッションでは、「これからの調理師教育に求められるもの」をテーマに、第一線で活躍するシェフや企業経営者、教育機関の教授らが熱띤議論を展開しました。

第一部では、「ローカル・ガストロノミー×サステナブル・レストラン×レストラン・マネジメント」をテーマに、HAGIオーナーシェフ 萩春朋氏、レフェルヴェソンスシェフ 生江史伸氏、株式会社ABF Capital Partner & CEO 熊原充志氏が、それぞれの立場からの意見を述べました。ローカル食材の活用や環境問題への配慮など、現代のレストラン経営が抱える課題と、調理師がどのように貢献できるのかについて、具体的な事例を交えながら議論が深まりました。

第二部では、「STEAM教育」をテーマに、生江氏、東京学芸大学大学院教育学研究科教授 大谷忠氏、東京学芸大学教育インキュベーションセンター長/教授 金子嘉宏氏らが、調理教育におけるSTEAM教育の重要性について議論しました。科学技術の進歩や食のグローバル化など、変化の激しい時代において、調理師が持続可能な社会を創造するために必要な科学的思考力や創造力を養うことの重要性が強調されました。

2日目は、口頭発表、ポスター発表、交流会、衛生管理教育研修会、特別シンポジウムと、盛りだくさんのプログラムが予定されていました。

特に注目を集めたのが、特別シンポジウム「調理師に求められる災害時の食支援とはーDKAT(災害時調理支援チーム)構想の具現化に向けてー」です。このシンポジウムでは、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所国際栄養情報センター国際災害栄養研究室室長 坪山(笠岡)宜代氏、一般社団法人SPACE FOODSPHERE理事・事業開発部長 菊池優太氏、西尾レントオール株式会社RA西日本営業部本部営業主任 髙橋政次氏、辻調理師専門学校 東京 調理グループ西洋料理教授 秋元真一郎氏らが登壇しました。

災害時における食の重要性と、調理師がどのように食支援活動に貢献できるのかについて、具体的な事例や課題などが議論されました。参加者からは、災害時に調理師が果たす役割の大きさを改めて認識できたという声が聞かれました。

未来の調理師像を模索する場



2日間の学術大会を通して、調理師を取り巻く環境の変化と、これからの調理師教育の重要性が改めて認識されました。最新技術の活用や災害支援への貢献など、調理師の役割はますます広がりを見せています。今回の学術大会は、未来の調理師像を模索し、新たな可能性を探るための貴重な場となりました。

本大会は、今後の調理師教育のさらなる発展に大きく貢献するものと期待されます。


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