フクダ電子、AI解析心電計を発表
フクダ電子株式会社は、2024年6月19日に製造販売承認を取得したAI機能付き12誘導心電計「カーディマックス FCP-9900Aiシステム」の発売を2023年10月に開始します。この製品は、心房細動(AF)の早期発見を目指し、過去の心電図データから隠れたリスクを推定する新しい機能を搭載しています。
隠れ心房細動リスク推定機能とは
本心電計には、患者が過去に発作性心房細動(PAF)を経ている可能性を解析する「隠れ心房細動リスク推定機能」が搭載されています。この機能により、通常の心電図検査を行うことによってAIは過去の症例からリスクを推定し、その結果を瞬時に表示します。これにより、確定診断に繋がるホルター心電図検査のステップへと進むことが可能となります。
従来の心電計との違い
従来の心電計では、心房細動の発見が困難な場合が多くありましたが、この新しいAIモデルにより、適切なタイミングでの検査が実現します。これまでの手順を維持しつつ、AIによる解析が可能になるため、操作が簡単で利便性が増します。さらに、解析処理時間も最小限に抑えられており、医療現場でストレスなく使用できるように設計されています。
高齢者に多い心房細動へのアプローチ
心房細動は高齢者の不整脈の一種で、症状が現れにくいことから見逃されることが多いため、早期発見が可能なこの心電計の登場は大きな意義を持ちます。AFは脳梗塞や心不全、認知症などのリスクを高める要因であるため、早期に発見し適切な対処をすることが重要です。フクダ電子のこのシステムによって、より多くの患者が早期にリスクを知ることができ、健康を守る手助けが期待されます。
フクダ電子株式会社について
フクダ電子は1939年に設立されて以来、日本国内で心電計を含む医療機器の製造販売を行ってきたトップメーカーです。『社会的使命に徹し、ME機器の開発を通じて、医学の進歩に寄与する』という理念のもと、質の高い医療テクノロジーを提供しています。
今後の展望
この新しい心電計が提供する機能は、患者にとっても医療機関にとっても有益なものです。この技術革新により、今後も心房細動の早期発見が進み、多くの命が守られることが期待されます。フクダ電子は、さらに新たな医療ソリューションを展開し、健康への貢献を続けていくことでしょう。