岐阜市とアストラゼネカ、健康づくりのための連携協定
岐阜県岐阜市は、アストラゼネカ株式会社と「岐阜市民の健康づくりの推進等に関する連携協定」を締結しました。この協定により、生活習慣病(NCDs)の予防・早期発見・早期治療を推進し、市民の健康寿命の延伸を図ります。
疾患の現状とNCDsへの対策
岐阜市の2023年の死因を見てみると、「悪性新生物(がん)」「心疾患」「老衰」「脳血管疾患」「肺炎」のが上位を占め、特に生活習慣病が重要な課題であることが浮かび上がります。岐阜市では、心疾患の標準化死亡比が全国平均を上回っており、早急な対策が求められています。特に、慢性閉塞性肺疾患(COPD)は心疾患とも関連が深く、その早期発見が重要です。
健康日本21に基づく目標
厚生労働大臣が定めた「健康日本21(第三次)」では、2032年までに人口10万人あたりのCOPDによる死亡率を10.0まで減少させる目標が掲げられており、岐阜市もこの目標に向けてCOPDの死亡率を減少させる取り組みを進めます。
市民の健康づくりへの取り組み
アストラゼネカと岐阜市は、市民の健康促進に寄与するため、地域のステークホルダーとの連携を強化し、健康づくりにアクセスしやすい環境を整備します。この取り組みは地域の健康課題を把握し、疾病予防に向けた啓発活動に結びつくことが期待されています。
岐阜市長の柴橋正直氏は、「健康への意識には差があり、特に自覚症状が少ない疾患についての医療へのアクセスが不足していると感じている」と述べ、アストラゼネカとの協力の重要性を強調しました。
企業の視点と連携の重要性
アストラゼネカの堀井貴史社長は、「当社が重視する疾患領域は、岐阜市が抱える医療課題と重なる」と説明。アストラゼネカが持つ知見や経験が、地域の健康政策に貢献できることを目指します。また、他都市の成功事例を参考にしながら、共に新たな取り組みを推進していくと語りました。
まとめ
この連携協定は、岐阜市民の健康が喫緊の課題であるなかで、重要な一歩となります。生活習慣病の予防・早期発見・早期治療に向けた新たな取り組みを進め、全ての市民が健康かつ充実した生活を送るための基盤を築くことが期待されています。今後も市民の健康寿命を延ばすための取り組みが進むことでしょう。