新庁舎「あま丸」
2025-10-30 14:59:33

海士町の新庁舎「あま丸」が2025年度グッドデザイン賞を受賞!

海士町の新庁舎「あま丸」とは


島根県隠岐群海士町に位置する海士町役場の新庁舎プロジェクト「あま丸」が、2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。このプロジェクトは、行政・民間・住民が手を取り合い、"離島の制約を創造に変える"という理念を基に進められました。特に注目すべきは、隠岐サーキュラーデザインラボによる空間デザインです。彼らは、地域に眠る廃材、古着、使用されなくなった家具をリメイクし、町民と共に庁舎のデザインを育てる取り組みに挑戦しました。

循環するデザインの実現


新庁舎「あま丸」は、海士町が大切にしている理念「ないものはない」「承前啓後」を具現化する場として設計されました。この理念に基づき、デザインアプローチは既存の資源を活かし、未来へとつなげることを重視しています。具体的には、町内から回収した約360点の家具、80kgの古着や建築廃材をリサイクルし、町民や職人、子どもたちと一緒にリメイクを行いました。

例えば、再生された家具には「あま丸船」があり、これにはジーパンや布を活かしたパッチワークチェアやカウンター、さらには海洋漂着プラスチックから作られたタイルなどが含まれています。「捨てることができない」という発想を超え、「捨てずに活かす」という理念のもとで、資源と人との関係が循環する空間が創出されました。

グッドデザイン賞 審査員の高評価


グッドデザイン賞の審査員からは、「新庁舎は単なる行政機能の場ではなく、島の価値観を反映した“共創の場”として設計されていることが特徴的」と評価されました。住民が参加し、廃材や古着を活用する工夫も高く評価され、離島ならではの制約を逆手に取った革新的な公共空間のデザインは、今後の庁舎のあり方の参考にすべき事例として注目されています。

島からの持続可能なデザインの発信


隠岐サーキュラーデザインラボの担当者は、「限られた環境だからこそ生まれる創造を証明する場となった」と語ります。廃材や古着は新たな家具として生まれ変わり、地域の人々と共に作り上げる過程が、デザインの中心的な核となりました。今後も資源と人の関係を見つめ直しながら、新たな価値を創造することに挑戦し続けていくことが期待されます。

受賞の意義


グッドデザイン賞を受賞したことで、このプロジェクトが示す新たなモデルは、他の地域や行政にとっても大いに参考になるでしょう。持続可能なデザインと地域活性化が結びつくことで、より多くの人々にその価値が広がることを願っています。

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海士町役場 新庁舎プロジェクト「あま丸」は、今後の公共空間デザインの未来を照らす指針となり、循環型社会の実現に向けた大きな一歩を踏み出しました。


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会社情報

会社名
合同会社wawawa
住所
島根県隠岐郡海士町大字海士4694−2
電話番号

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