不動産業界でのSDGsへの取り組みとその課題｜いえらぶ調査

不動産業界におけるSDGsへの取り組み

最近、世界的な環境問題への意識が高まり、SDGs（持続可能な開発目標）への関心が急増しています。その中で不動産業界におけるSDGs活動も重要なテーマとして取り上げられています。株式会社いえらぶGROUPが実施したアンケート調査によると、不動産会社とエンドユーザーのSDGsに対する姿勢や実施状況が明らかになりました。

調査概要

調査は東京都新宿区のいえらぶGROUPが行い、有効回答は不動産会社237件、エンドユーザー1,000件に上ります。この調査を通し、SDGsへの取り組みを行っている不動産会社は40.5%に留まり、実施を希望するものの行動に移せていない現状が浮き彫りとなりました。一方で、エンドユーザーの間では64.4%がSDGsを意識した生活を送っていると回答しています。

不動産会社のSDGs活動現状

不動産業界の企業が行っているSDGsの具体的な取り組みは、「ごみの分別やリサイクル」や「ペーパーレスの実践」「エコバッグやマイボトルの使用」といった、比較的取り組みやすい活動が中心です。同様にエンドユーザーの間でも、これらの活動が多く見られ、「フードロスの削減」なども増えてきています。

如此したことから、不動産業界とエンドユーザーは、日常生活での取り組みを通じてSDGsに親しんでいる姿勢が伺えます。しかし、関心を持ちながらも具体的な行動に移せていない不動産会社が多いため、その促進策が求められます。

SDGs活動の効果と課題

調査結果によると、不動産会社の27%はSDGs活動がコスト削減に寄与していると感じていますが、その一方で31%は「特に変化はない」と回答しており、多くの企業がSDGsの効果を実感できていない現状が課題として浮かび上がりました。

エンドユーザーについては、活動の効果を感じている人が多数で、「環境や社会への貢献を実感できた」という声も多く寄せられました。また、生活の質の向上や、家族とのコミュニケーションの増加といったポジティブな影響も見られました。

しかし、まだまだ不動産業界にはコスト負担や業務効率化の遅れといった課題が残っており、「社員の意識」や「顧客満足度の向上」に関しても浸透度が足りないとの声が多く上がっています。

今後の展望

それにもかかわらず、58.6%の不動産会社が「SDGsを意識したい」と回答しています。これは業界全体としてSDGsに対する認識が高まっていることの表れといえるでしょう。今後は、ペーパーレス化や省エネルギーの取り組みを通じて、環境に優しい業務形態の確立が期待されます。

いえらぶGROUPでは、デジタルツールの提供を通じて不動産業界の企業支援を行い、コスト削減と業務効率化の両立を目指しています。今後、SDGsの取り組みを具体的なビジネス戦略に組み込んでいくことが、業務の発展と持続可能な社会の実現へと繋がるでしょう。持続可能な未来を共に創造するために、業界全体でのさらなる努力が求められます。