中国向けインバウンド施策の新展開
株式会社DTAC(ディーティエーシー)は、中国のオンライントラベルエージェンシーであるQunar.com(チューナール)とのパートナーシップを発表しました。これにより、2025年1月29日から始まる旧正月の旅行需要をターゲットとした取り組みを強化することが目指されています。
DTACは、訪日外国人向けのインバウンド施策に特化したデジタルマーケティング事業を展開しており、特にアジア市場に注力しています。また、Qunar.comは、中国において有名な旅行プラットフォームであり、6億以上のユーザーを持つ企業です。これらのユーザーは、主に一級・二級都市で働き、高収入層に属しています。特に26歳から35歳の層は、旅行を好み、週末には自家用車での旅行を楽しむ傾向があります。
なぜ今、インバウンド施策が重要なのか?
旅に出かける前の段階、いわゆる「旅前(タビマエ)」の施策は、近年の訪日旅行マーケットにおいて重要視されています。特に中国市場は、富裕層を対象とする際に、ネット上のプロモーションが効果的であることが確認されています。しかし、中国市場は、規模が大きく、ターゲットのコスト効率が悪いという課題も伴います。そこで、DTACは、東京や大阪への航空券を購入したユーザーに対して、より精密なマーケティングアプローチを行うことにしました。
Qunar.comとの強力な連携
DTACは、Qunar.comの豊富なデータベースを活用し、ビジネスクラスやファーストクラスに搭乗した経験のある富裕層に特化したマーケティング施策を展開することになりました。このターゲット層へのアプローチにより、より高い転換率を実現できると見込んでいます。株式会社DTACの代表である髙橋大介氏は、中国企業での14年間の経験を活かし、訪日中国人観光客向けの施策を進めることで、日本企業にとっても新たなビジネスチャンスを提供したいと考えています。
DTACの事業概要
田高橋の言葉を借りると、彼の目標は、「大手プラットフォーム利用に特化したサービスをインバウンド施策の要として、日本企業のマーケティング担当者マインドに合った商品にして提供する」ことです。さらに、DTACは、石垣島に高級ヴィラ「石垣ヒルズ®」を運営し、日本国内外の旅行者向けに特別な宿泊体験を提供しています。この施設は、オープンからの初年度の夏において約90%の稼働率を記録し、順調に運営されています。
今後も、DTACは、印象的な宿泊施設の開発とともに、デジタルマーケティングのノウハウを生かした新たな施策を展開していく予定です。日本の観光業を再活性化するために、DTACの取り組みは期待されています。
まとめ
今回のDTACとQunar.comの提携は、訪日中国人観光客向けの施策を進化させる重要な一歩です。アジア市場に特化したアプローチにより、両社は新たなビジネスチャンスを創出し、インバウンド市場において大きな成果を上げることが期待されています。今後の展開に注目です。