新しいプロジェクト「中原にゃん研」が猫の日にあたる2025年2月22日に始動しました。このプロジェクトは、富士通株式会社のデザインセンターに所属する「インスピラボ」と、クリエイティブ集団「Konel(コネル)」が共同で取り組んでいます。その目的は、富士通が保有する先進的なテクノロジーを、親しみやすい猫をインターフェースとして活用し、一般の人々に楽しく、わかりやすく伝えることです。
「中原にゃん研」は、単なるテクノロジーの概念を超え、猫を通じて技術の理解を促進しようとしています。高尚な技術を難解ではなく、柔軟な思考で捉えることで、さまざまな世代やバックグラウンドを持つ人たちとのコミュニケーションの潜在能力を引き出そうとしています。富士通デザインセンターが拠点とする神奈川県の武蔵中原では、猫を愛するクリエイターたちが集結し、テクノロジーの未来を共に探求しています。
この取り組みの一環として、初回展示が2025年3月18日から19日まで、東京の下北沢にあるスタジオ「砂箱」で行われる予定です。イベントの中心となる初のプロトタイプ「meowave(ミャオウェーブ)」は、生活の中で新たな見守りの形を体現します。従来のカメラによる監視ではなく、電波と音声を活用した非接触型のアプローチにより、ユーザーのプライバシーに配慮しながらも、日常生活に溶け込む形で存在します。
「meowave」は架空の猫としてユーザーの動作や心拍の変化に反応し、やさしくフィードバックを提供します。この仕組みは、ユーザーの心身の健康を意識した新しい形のコミュニケーションを創出します。例えば、長時間デスクワークをしている方には、伸びを促すような可愛らしい鳴き声を発信するなど、親しみやすさを持ったタイミングでアプローチを行います。デバイス自体は監視を目的としておらず、むしろユーザーにリラックスした安心感をもたらします。
「meowave」はまた、富士通のミリ波センサー技術を活用しています。このセンサーは、人間の姿勢や動きを高精度に把握し、心拍や呼吸の測定も可能です。この技術により、ユーザーのプライバシーは守られたまま、必要な情報が得られるとともに、様々な施設での導入が期待されています。特に介護施設などのシーンでは、安心安全に暮らすための手助けと併せて、非接触での見守りを実現します。
3月の体験会では、meowaveの体験を通じて、この新しいテクノロジーを実際に触れて体験できます。入場は無料ですが、体験希望者は事前予約が必要です。予約はWebフォームから行うことができます。この体験は、家族での参加や、一人でも気軽に体験できる機会を提供するよう配慮されており、多くの人々が新しいテクノロジーを楽しめる場となっています。
「中原にゃん研」の活動はこれにとどまらず、今後も富士通のテクノロジーを様々な切り口で再解釈し、未来に可能性を広げる挑戦が続きます。また、クリエイティブ集団「Konel」は、プロトタイプの開発だけでなく、広報活動も行い、プロジェクトの情報を社会に発信します。
下北沢の「砂箱」での体験イベントは、猫とテクノロジーの融合を楽しむ素晴らしい機会です。今後の展開に期待が高まります。詳しい情報は、公式サイトやSNSを通じて発信されますので、ぜひチェックしてみてください。新しい技術との出会いを楽しみに、ぜひ多くの方に参加していただきたいと思います。