星野リゾートとまちの研究所が手掛ける旅の新しい学びの場
旅はこれまで多くの人々に新しい発見や出会いを提供してきましたが、最近ではその中に教育の要素が強く感じられるようになってきました。教育のあり方が「教える」から「学ぶ」へとシフトする中で、星野リゾートリゾナーレ大阪とまちの研究所が合同で始めた新たなプロジェクトが注目を集めています。この取り組みは、訪れた子どもたちが自ら主体的に学び、地域との繋がりを実感できるように設計されています。
子どもの主体的な学びを支える環境
まちの研究所は、これまで保育園や子育て支援センターの運営を通じて、「子ども主体のまちぐるみの保育」という理念を貫いてきました。子どもたちが自身の興味を元に探求する経験を重視しており、そこに地域社会との結びつきを加えることで、旅の中で得られる学びをさらに深めています。
特に、リゾナーレ大阪内のアトリエは約470平米の広さを誇り、色彩や質感、光の性質に関する素材との出会いを通じて子どもたちのクリエイティブなな探求心を喚起する空間となっています。ここでは、専門家との対話を交えながら、個々の表現を深め、楽しみながら自己を見つめ直す体験が提供されています。
アトリエの魅力
アトリエは主に「興味」「探索」「表現」の3つのエリアに分かれています。
- - 興味エリアでは、地域の自然物や工芸品を展示したギャラリーが設けられており、子どもたちが地域との結びつきや「モノ」に対する興味を育む機会を提供しています。ここでは、展示された素材に触れ、それを改めて考える時間が体験できます。
- - 探索エリアでは、「色彩」や「質感」をテーマに、様々な素材が集められています。子どもたちは、触感や色彩の変化を楽しみながら、多様な素材に出会い、自分なりの表現を探求することができます。また、道具に触れることで創造力を育てられる場にもなっています。
- - 表現エリアでは、そして最も重要な体験が待っています。芸術の専門家たちとの共同作業を通じて、子どもたちは自分の興味や問いを広げながら、自身の表現力を深めていきます。様々なアプローチが可能で、個別あるいは集団での大きなプロジェクトにも参加でき、活動後には双方の振り返りも行われます。
旅先での偶然の出会いが学びを生む
旅には、想定外の出会いがつきものです。星野リゾートとまちの研究所の取り組みは、その偶然の出会いをプログラミングし、子どもたちが文化や自然、地域に根付いた知識を体快に感じ取る機会を創出します。特に、リゾナーレ大阪周辺の南港という地域性は、さまざまな背景を持つ素材が集まっている場所として、教育の場にふさわしいと言えます。
子どもたちが学び続けるための体験を通じて、地域の文化を理解し、自ら探求する姿勢を育んでいく。この新たな試みは、今後の教育の方向性に一石を投じるものとなるでしょう。
まちの研究所について
まちの研究所は、保育・教育の分野における新たな価値創造を目指す団体です。彼らは、地域との繋がりや、コミュニティを生かした学びの環境を全国展開し、多くの子どもたちの成長を支援しています。また、姉妹会社であるナチュラルスマイルジャパンでは保育施設の運営も行い、それを通じて蓄積した知見を基に更なる事業展開を計画しています。このようなダイナミックな試みは、教育の枠を超えて、新たな社会の実現を目指すものです。