三菱電機の新しい取り組み
三菱電機ビルソリューションズ株式会社が、AI技術を取り入れた危険予知活動(KY活動)支援アプリケーション「KY-Support」を発表しました。このアプリは、労働災害の防止を目指し、2026年4月から全社的に導入される予定です。
KY活動の重要性
近年、労働災害の予防は企業にとっての最優先課題となっており、三菱電機は「安全及び品質最優先」の方針の下、重篤事故ゼロを目指して安全管理を強化しています。しかし、若手や経験の少ない作業者は潜在的なリスクを認識しづらく、ベテラン作業者はKY活動が形式的になりがちです。それらの課題をクリアするために「KY-Support」が開発されました。
アプリ「KY-Support」の特徴
このアプリは、AIを利用して作業中のリスクを分析し、現場の作業者同士の情報共有を促進することを目指しています。具体的な機能は以下の通りです。
1.
リスクの洗い出し:AIが作業内容に応じた潜在リスクを洗い出し、若手作業者には教育、ベテランには再確認の機会を提供します。
2.
操作性:スマートフォン特化の設計により、音声入力や直感的な操作が可能で、現場での使用でも操作がスムーズです。
3.
プロセスの標準化:KYT基礎4ラウンド法に基づいたステップをアプリ内で容易に実施でき、初心者からベテランまで質の高い安全確認を実現します。
AIの活用法
「KY-Support」は、以下の4つのプロセスで構成されています:
- - 現状把握:AIが作業に関連するリスクを提示し、過去の災害事例との相関を明らかにします。
- - 本質追究:最も重要なリスクを選定し、行動目標を設定する段階で作業者の意見を取り入れます。
- - 対策樹立:AIは、作業者が入力した行動目標にアドバイスを行い、具体的に安全対策を導きます。
- - 目標設定:決定されたアクションに対して、AIが安全呼称文言を自動生成し記録します。
実証された効果と今後の展望
全社導入を見据えたトライアルでは、AIによる潜在リスク評価の網羅率が90%を超え、利用者の満足度も非常に高い結果が示されました。今後、さらなる機能改善や、他システムとの連携強化が図られる方向です。昇降機に留まらず、空調やその他のビル設備へと適用範囲を拡大する計画も進行中です。
まとめ
三菱電機の「KY-Support」は、単なる技術革新にとどまらず、現場作業の安全性を根本から改革する可能性を秘めています。デジタル技術を駆使して、安全で快適な作業環境の提供を目指す同社の取り組みに、今後も目が離せません。