株式会社わざわざに中川淳氏が社外取締役に就任、さらなる成長へ意欲

中川淳氏が株式会社わざわざに社外取締役として就任

株式会社わざわざは、2023年に中川政七商店の中川淳氏を社外取締役に迎えることを発表しました。この決定は、両社の過去の関わりを背景に、その成長を一層加速させる目的があるようです。

就任の背景

中川氏と株式会社わざわざの接点は、2021年8月に遡ります。「N.PARK PROJECT」の一環として開催されたSMALL BUSINESS LABOセミナーにわざわざの代表、平田はる香氏が招待され、講演を行ったことがきっかけでした。この出来事が平田氏に強く影響を与え、長野と奈良の地域連携を生かした新たなプロジェクト「N.PARK PROJECT NAGANO」へとつながりました。

さらに、2022年には中川政七商店が三菱地所とともに立ち上げた「アナザー・ジャパン」プロジェクトにも企業サポーターとして参画するなど、両者の関係は深まっています。

就任理由

創業以来、平田氏が一貫して経営を行ってきた株式会社わざわざは、2020年には年商3億円を突破しました。しかし、平田氏は経営の専門的な教育を受けたわけではなく、常に試行錯誤を繰り返しながら成長を遂げてきました。このような中で、変化の速い社会情勢の中でさらなる飛躍には、経営の相談相手が必要であると実感したようです。

中川淳氏が中川政七商店を20年で17倍に成長させた実績を持つことから、その知見を得ることでわざわざが目指すビジョンへとスムーズに進むことができると考えられています。

中川淳氏のプロフィール

中川氏は1974年に生まれ、京都大学法学部を卒業後、2000年に富士通株式会社に入社しました。その後、2002年に中川政七商店に加わり、2008年には十三代社長に就任、2018年からは会長として業界に多大な影響を与えています。彼は工芸を基盤としたSPA業態を確立し、「日本の工芸を元気にする！」というビジョンを持ち、経営コンサルティングや教育事業、地域貢献に尽力しています。また、2015年には経営戦略の卓越性が評価され「ポーター賞」を受賞しました。

中川氏と平田氏のコメント

中川氏は自身の経営者としての視点から、「平田さんの哲学とロジカル・クリエイティブのバランスには敬意を抱いている」とのコメントを残しました。また、地域企業の成長プロセスに関わることを喜びとし、「頑張って石拾いします！」と意気込みを示しました。

一方、平田氏は中川氏の就任に対し、「目の前の道の清掃と注意喚起をどうぞよろしくお願いいたします！」と感謝の意を表しました。彼は同時に、生活に根ざした小売業の常識を変える行動を進めていく意思を示しています。