新型コロナ対策の効果を検証したEBPMシンポジウムの内容とは

2021年12月23日、独立行政法人経済産業研究所（RIETI）は、第5回EBPM（Evidence Based Policy Making）シンポジウムを開催しました。このシンポジウムの目的は、新型コロナウイルス感染症に対する政府の政策がどのように行われ、またその効果がどのように測定されているのかを議論することにありました。

EBPMは、証拠に基づいた政策立案を指し、「経済・財政一体改革の更なる推進ための枠組構築」として、政府の政策運営に不可欠な手法として位置付けられています。今回のシンポジウムでは、さまざまな関係者が集まり、コロナ対策におけるEBPMの実践とその結果をレビューしました。

第一線の専門家による貴重な意見

このシンポジウムには、大阪大学の大竹文雄教授や小林慶一郎教授、デジタル庁の中室牧子先生など、感染症対策の分科会メンバーとして深く関与している専門家たちが登壇しました。彼らは、政府の感染防止策に対するエビデンスの利用方法や、変動する感染状況に経済学がどのように応じているのかについて、多角的な視点から意見を交わしました。

特に、大竹教授は行動経済学の観点から人々の行動変容や政策へのフィードバックを重視し、現状をどう改善していくべきかの提案を行いました。小林教授は社会全体に及ぼす経済的影響を詳細に分析し、その数値データを政策立案にどのように活かすかを解説しました。また、中室教授はデジタル教育の重要性を強調し、デジタル技術を利用した新しい学習方法の導入について話をされました。

シンポジウムの公開と今後の展望

シンポジウムの様子はYouTubeで全編公開されており、参加できなかった方もオンラインで視聴可能です。この機会に、新型コロナウイルス感染症対策の論点やEBPMの意義について理解を深めることができます。

今後、EBPMがどのように進化し、さらなる改善をもたらすのか、その展望は興味深いものがあります。新型コロナ対策がもたらした様々な教訓を生かし、今後の行政や政策形成においてEBPMが果たす役割はますます重要になっていくでしょう。

私はこのシンポジウムを通じて得た知識や視点を、今後の取材や執筆に活かしていきたいと考えています。感染症対策はもちろんですが、他の分野においてもEBPMのアプローチが活用されることに期待を寄せています。

このように、EBPMは今後の政策形成において重要な指針になると考えられており、私たちの生活に直接的に影響を及ぼすテーマだけに、その動向から目が離せません。